・第七話「輝きを継ぐ、君らしく」
開幕はマリアさんの偽りシーン集から。
強くなりたい、そうありたいともがいてきたという。
眠れる胎児のようなイメージイラストから、目覚めたマリアがみた光景は……
海。
「求める強さを手に入れるために、ここに来た!」
と言いながら、海!
水着回をはさんでくるシンフォギア。
どうしたシンフォギア、第二部開始か。
ここからほのぼの日常モノに……はならんわなあ。
イガリマ、シュルシャガマにも修復後、イグナイトモジュールを組み込んだ。
それはもちろん、セレナのアガートラームにも。
セレナの、というとまたマリアさんは悩むのかもしれないけれど。
自分の力とは……
装者が増えたこととシンフォギアの新たな力を得たことで
「ここらでひとつ特訓だな!!」
と弦十郎さんが盛り上がる。
そして露骨に嫌そうな顔をするクリス。
前回が前回だからなあ。
で、冒頭にあった海のシーンに繋がると。
しかしクリスちゃん浮き輪に乗ってバカンス気分だこれ。
特訓場所はつくばにある研究機関。
そこでは、ナスターシャ教授がフロンティアに残したデータを解析、解明している施設があった。
緒川さんらと研究員が話している分には、フォトスフィア、と呼ばれる光の球体を中心に現在分析を進めているとのこと。
フォトスフィア……あえてサイズの言及もあったことからして、仮想空間、仮想現実のように何らかの形で擬似的に世界を作り出すことができるのだろうか。
世界をバラバラにした、その先に。
一方その頃装者たちはビーチバレーをしていた。
響としては肩の力を抜くためのレクリエーションのつもりだったのだけど、まあ翼さんが勝負事に熱くならないわけがないよね!!
知識として、どういうことをすれば正しいビーチバレーなのかを既にインストールしているエルフナインが華麗にジャンプサーブ、できない。
実際にやってみるという体験、実感が伴わないと、上手くいかないものですねー、と。
マリアさんは「弱く打っても大丈夫。大事なのは、自分らしく打つことだから」、と優しく微笑む。
優しいマリアさん。
響をはじめとする装者全員は本当にこう、自分以外を救うことにかけては的確に正鵠を射抜いていくんだけどなあ……
休憩中に倒れこむクリスちゃん、そのポーズは全国の男子が死ぬ。
お昼の買出しをかけてコンビニじゃんけん。
翼さんカッコいいチョキ、いわゆる田舎チョキを出してるんですけどどこで得た知識なんだ。
ラジオでも言ってたけど確かに自分で考案しそうなのがまた面白い。
不器用だけど真剣、実直な直刃ですなあ。
斬撃武器の装者(調、切歌、翼)が軒並み負けで、買出しに行くことに。
買出しに行くなら、「ほしいものだけ買うんじゃなくて塩分とミネラルを補給できるものもちゃんと買うこと」、とか、「人気者なんだから、これ(サングラス)かけていきなさい」とか、マリアさん完全におかんポジション。
翼さんにも「母親のような顔になってるぞ」と言われる始末。
しかし、翼さんにとって母親とはどういう存在だったのか。
優しげに微笑むマリアに一瞬その面影を見たのかどうなのか。
聖母。
まあ結局好きなものばっかり買う常識人もいるんですけど。
本人曰く、「役得と言うのデース」。
そんな二人を見て微笑む翼もまた母親のような顔になってる気がする。
場面変わって、近くの神社がボロボロになっている。下から見えているのかどうなのかは判別できないが、本殿にはぶっ刺さった氷塊。
「台風かなあ」とぼやく現地の人々だけど。
どう見てもガリィです本当にありがとうございました!
イグナイトモジュールにて強制的に暴走状態に陥らせる機能は、三段階のセーフティにて制御される危険なものであるとエルフナイン。
自我を保つ特訓をしなければ、とエルフナインは訴える。
エルフナイン、どういう駒として扱われるかは謎だけど、少なくともエルフナインの自我としてシンフォギアをどうこう、という線は薄いか。
しかし、状況を忘れているわけではないだろうに「真面目だなあ~」とヘラっとした響は、少しキャロルを引きずっているのだろうか。
と、ここでガリィさんが水柱からババーンしてくる。
「夏の思い出作りは十分かしら?」
「んなわけねぇだろッ!」
真っ向から真っ先に反発するのは、イチイバル。
水着版の変身バンクを引っさげての割り込みです。
虚像を上手く使って響とクリスを吹っ飛ばすガリィ。
パワーよりも試合巧者という点が強みっぽいが。
マリアにエルフナインと未来を連れて逃げるよう指示する響。
「キャロルちゃんからの命令もなしに動いてるの!?」
「さあね~♪」
これは命令ですね間違いない。
まあ錬金術師側的には現在進行形で想定内の状況なのだろう。
戦闘の様子を感じ取った翼らが一般人に安全な場所へと逃げるよう伝えるが、唯一そこにいた大人は子供たちを連れて行かずに逃げ出した。
しかし、その大人が着ていた服には「REIDEE」の文字。
REIDEEN。
勇者ライディーン。
主人公の名は、『ひびき洸』。
「ゴッド・ラ・ムー」の掛け声と共に放たれる「ゴッド・ボイス」は、主人公の生命エネルギーを極限まで消耗させて相手の身体を共振させる超音波砲。
共振、共鳴。
捨て身の絶唱。
意味がない、わけがない。
アルカノイズと戦闘中の響が不意に気がつく。
ガリィの姿がない。
(……まさか、マリアさんのほうに!?)
ガリィは因縁つけてたからなあ。
「見つけたよ、ハズレ装者」
突っかかっていくガリィを迎え撃ったのは、左手の拳。
アガートラームを握り締める、銀の左腕。
ただしまだ変身バンクはない。
アガートラームのアームドギアは小剣らしい。
ただ、その姿と数は千変万化。OPにもあったような蛇腹にすることもできれば千の桜と化して乱れ飛ぶこともできる。
それでも、慣らしもなしのぶっつけ本番ではまだ届かない。
素のままでは。
イグナイトモジュールを抜剣したマリア。
「弱い自分を、殺すッ……!」
自分を殺して得た強さが、本物なのか。答えを見つけられていないマリアは、かつての響と同じ、純粋な暴走状態へと陥る。
そう考えると、翼とクリスが暴走には至らなかったことが、どれだけお互いの想いで繋ぎとめられたかが窺い知れる。
「うっわ、獣と堕ちやがった」
唾棄するように嘲笑しながら、ただ力を振るうだけのマリアを叩きのめすガリィ。
直線的なことしかしてこない相手には無類だろうしなこの子。
「歌ってみせろよ、アイドル大統領!」
抉る抉る。
「やけっぱちで強くなれるなんてのぼせ上がるな。ハズレ装者にはがっかりだ」
ハァ、とため息をついてガリィは撤退。
この一言は完全にマリアを刺しにきてるんだよなあ。
やけっぱちでない、本当の強さを見つけてみせろってことに繋がるわけだし。
しかし、がっかりだ、というからには多少の期待もしていたのだろうか。
「私は……何に負けたのだ……?」
倒れる自身を心配するクリスやエルフナインを他所に、うわごとのように呟く。
青空はなにも答えてくれない。
ここにきて、オートスコアラー、引いては錬金術師側の目的を完全に把握できていないことを話し合うシンフォギアメンバー。
しかし「いちいち盆が暗すぎる」、という表現は誰の仕込だクリスちゃん。SAKIMORIか。
外で一人、悩み暮れるマリアさん。強くなりたいと。
そんな足元にバレーボール。
空いた時間にビーチバレーの練習をしていたエルフナインちゃん。
ふっと、練習に付き合おうと言うマリアさんはただの優しいマリアさん。
結局は、ナスターシャ教授が一番よく見てた。
強さ、という偽りを背負わせてしまっていたことを後悔していた。
マリアは強くない。
優しいのだ。
だから烈槍でなく、appleで世界を救ったのだ。
そういえばエルフナイン、ホムンクルスとして製造、稼動してから一体どれくらいの時間が経過しているのだろう。
実稼働時間が年にも満たない、ということもありえなくはない。
だから例えばこのビーチバレーの練習も、彼女にとってはかけがえのない想い出になっている……?
「強いって、どういうことなのかな……」
計り知れない知識を有するエルフナインに、ポツリと問いかけてしまうマリアさん。
「それは、マリアさんが教えてくれたじゃないですか」
はっとしたように何かに気付きかけたマリアの目の前に、ガリィ再び。
今度こそ、アガートラームの変身バンクだ。
掲げる左腕は強さでもあり、それは優しさなのだろう。
二人の戦いを横に、ファラさんが暗躍する。
風と化して視覚では捉えきれないファラの気配を感じ取ったのは緒川さんだけ。
その緒川さんをもってしても疑念を確信に至らせないとは、ファラさん恐ろしい地味さ。
ファラの狙いは研究施設内にある何らかのデータのようだ。
アルカイノイズの反応に対して出撃していった装者たちが施設にいないうちに、内側へと忍び込む。
ニンジャァ……
自分らしくあること。
エルフナインは非力で貧弱で、それでもできることがあるとしてシンフォギア装者の力になってくれた。
自分にできること。
それはすぐに変わるものではない。
強くありたいと願うのは、自分が弱いと思っているから。
弱い自分を切り捨てても、それは強くなったのではなく、単に目を逸らしているだけ。
だから、弱いままの自分を肯定してあげられて初めて、強くなれる。
今度こそ抜剣したマリアのイグナイトモジュール。
「私は弱いまま、この呪いに反逆してみせる!」
エルフナインの勇気に応える歌だ、と示したけど、やっぱりこの人もどこまでいってもお人よし。
誰かのために歌いたい。
それがきっと自分らしくあるということなのだろう。
新技SERE†NADEでガリィを撃破したマリア。
まあアガートラームも黒いの似合わないから反転は確定してるのだけどウズウズする。
しかし、ガリィが拘っていた「一番乗り」、という言葉の真意とは……?
チフォージュ・シャトーの青い垂れ幕にも、ガリィの使っていたような錬金術の文様が輝き、浮かび上がっている。
オートスコアラーも、撃破されることに意味がある……?
海に来たら夜は花火ですよね!
これ、言い出したの響だろ絶対。
「うん、充実した特訓であったな」
「それ、本気で言ってるんすか」
短いながらも翼とクリスのこの掛け合い。これだけで胸を打つ。
二人の関係が、どれだけ「普通」なものになっているかが垣間見えて。
「充実も充実~! だからお腹がすいてきたと思いません?」
響の言葉を発端に、再び行われるコンビニじゃんけん。
今度はパーを出した響の一人負けである。
「『パー』とは実にお前らしいなあ」とニヤニヤするクリスちゃん。
「拳の可能性を疑ったばっかりに……」と涙ぐむ響。
けど、パーが響らしいというのは、包むものの象形、誰とでも繋がれると信じる響が拳でないものも持っているということに他ならない。
広げた手のひらに大切なものを包み握り締めて、拳を作っているのだ。
まあ一人負けといっても未来さんが付いていくんですけどね!!!!!
買出しに行ったコンビニ前の自販機ではしゃぐ響、入り口に立っていた未来に店内から声がかかる。
ネームプレートには、「守崎 洸」の文字。
REIDEE。
なぜ声をかけてしまったのか。
響と洸。
娘と父。
世界を救った勇者に対し、勇者の名前を持つ父親は何を刻むのか。
開幕はマリアさんの偽りシーン集から。
強くなりたい、そうありたいともがいてきたという。
眠れる胎児のようなイメージイラストから、目覚めたマリアがみた光景は……
海。
「求める強さを手に入れるために、ここに来た!」
と言いながら、海!
水着回をはさんでくるシンフォギア。
どうしたシンフォギア、第二部開始か。
ここからほのぼの日常モノに……はならんわなあ。
イガリマ、シュルシャガマにも修復後、イグナイトモジュールを組み込んだ。
それはもちろん、セレナのアガートラームにも。
セレナの、というとまたマリアさんは悩むのかもしれないけれど。
自分の力とは……
装者が増えたこととシンフォギアの新たな力を得たことで
「ここらでひとつ特訓だな!!」
と弦十郎さんが盛り上がる。
そして露骨に嫌そうな顔をするクリス。
前回が前回だからなあ。
で、冒頭にあった海のシーンに繋がると。
しかしクリスちゃん浮き輪に乗ってバカンス気分だこれ。
特訓場所はつくばにある研究機関。
そこでは、ナスターシャ教授がフロンティアに残したデータを解析、解明している施設があった。
緒川さんらと研究員が話している分には、フォトスフィア、と呼ばれる光の球体を中心に現在分析を進めているとのこと。
フォトスフィア……あえてサイズの言及もあったことからして、仮想空間、仮想現実のように何らかの形で擬似的に世界を作り出すことができるのだろうか。
世界をバラバラにした、その先に。
一方その頃装者たちはビーチバレーをしていた。
響としては肩の力を抜くためのレクリエーションのつもりだったのだけど、まあ翼さんが勝負事に熱くならないわけがないよね!!
知識として、どういうことをすれば正しいビーチバレーなのかを既にインストールしているエルフナインが華麗にジャンプサーブ、できない。
実際にやってみるという体験、実感が伴わないと、上手くいかないものですねー、と。
マリアさんは「弱く打っても大丈夫。大事なのは、自分らしく打つことだから」、と優しく微笑む。
優しいマリアさん。
響をはじめとする装者全員は本当にこう、自分以外を救うことにかけては的確に正鵠を射抜いていくんだけどなあ……
休憩中に倒れこむクリスちゃん、そのポーズは全国の男子が死ぬ。
お昼の買出しをかけてコンビニじゃんけん。
翼さんカッコいいチョキ、いわゆる田舎チョキを出してるんですけどどこで得た知識なんだ。
ラジオでも言ってたけど確かに自分で考案しそうなのがまた面白い。
不器用だけど真剣、実直な直刃ですなあ。
斬撃武器の装者(調、切歌、翼)が軒並み負けで、買出しに行くことに。
買出しに行くなら、「ほしいものだけ買うんじゃなくて塩分とミネラルを補給できるものもちゃんと買うこと」、とか、「人気者なんだから、これ(サングラス)かけていきなさい」とか、マリアさん完全におかんポジション。
翼さんにも「母親のような顔になってるぞ」と言われる始末。
しかし、翼さんにとって母親とはどういう存在だったのか。
優しげに微笑むマリアに一瞬その面影を見たのかどうなのか。
聖母。
まあ結局好きなものばっかり買う常識人もいるんですけど。
本人曰く、「役得と言うのデース」。
そんな二人を見て微笑む翼もまた母親のような顔になってる気がする。
場面変わって、近くの神社がボロボロになっている。下から見えているのかどうなのかは判別できないが、本殿にはぶっ刺さった氷塊。
「台風かなあ」とぼやく現地の人々だけど。
どう見てもガリィです本当にありがとうございました!
イグナイトモジュールにて強制的に暴走状態に陥らせる機能は、三段階のセーフティにて制御される危険なものであるとエルフナイン。
自我を保つ特訓をしなければ、とエルフナインは訴える。
エルフナイン、どういう駒として扱われるかは謎だけど、少なくともエルフナインの自我としてシンフォギアをどうこう、という線は薄いか。
しかし、状況を忘れているわけではないだろうに「真面目だなあ~」とヘラっとした響は、少しキャロルを引きずっているのだろうか。
と、ここでガリィさんが水柱からババーンしてくる。
「夏の思い出作りは十分かしら?」
「んなわけねぇだろッ!」
真っ向から真っ先に反発するのは、イチイバル。
水着版の変身バンクを引っさげての割り込みです。
虚像を上手く使って響とクリスを吹っ飛ばすガリィ。
パワーよりも試合巧者という点が強みっぽいが。
マリアにエルフナインと未来を連れて逃げるよう指示する響。
「キャロルちゃんからの命令もなしに動いてるの!?」
「さあね~♪」
これは命令ですね間違いない。
まあ錬金術師側的には現在進行形で想定内の状況なのだろう。
戦闘の様子を感じ取った翼らが一般人に安全な場所へと逃げるよう伝えるが、唯一そこにいた大人は子供たちを連れて行かずに逃げ出した。
しかし、その大人が着ていた服には「REIDEE」の文字。
REIDEEN。
勇者ライディーン。
主人公の名は、『ひびき洸』。
「ゴッド・ラ・ムー」の掛け声と共に放たれる「ゴッド・ボイス」は、主人公の生命エネルギーを極限まで消耗させて相手の身体を共振させる超音波砲。
共振、共鳴。
捨て身の絶唱。
意味がない、わけがない。
アルカノイズと戦闘中の響が不意に気がつく。
ガリィの姿がない。
(……まさか、マリアさんのほうに!?)
ガリィは因縁つけてたからなあ。
「見つけたよ、ハズレ装者」
突っかかっていくガリィを迎え撃ったのは、左手の拳。
アガートラームを握り締める、銀の左腕。
ただしまだ変身バンクはない。
アガートラームのアームドギアは小剣らしい。
ただ、その姿と数は千変万化。OPにもあったような蛇腹にすることもできれば千の桜と化して乱れ飛ぶこともできる。
それでも、慣らしもなしのぶっつけ本番ではまだ届かない。
素のままでは。
イグナイトモジュールを抜剣したマリア。
「弱い自分を、殺すッ……!」
自分を殺して得た強さが、本物なのか。答えを見つけられていないマリアは、かつての響と同じ、純粋な暴走状態へと陥る。
そう考えると、翼とクリスが暴走には至らなかったことが、どれだけお互いの想いで繋ぎとめられたかが窺い知れる。
「うっわ、獣と堕ちやがった」
唾棄するように嘲笑しながら、ただ力を振るうだけのマリアを叩きのめすガリィ。
直線的なことしかしてこない相手には無類だろうしなこの子。
「歌ってみせろよ、アイドル大統領!」
抉る抉る。
「やけっぱちで強くなれるなんてのぼせ上がるな。ハズレ装者にはがっかりだ」
ハァ、とため息をついてガリィは撤退。
この一言は完全にマリアを刺しにきてるんだよなあ。
やけっぱちでない、本当の強さを見つけてみせろってことに繋がるわけだし。
しかし、がっかりだ、というからには多少の期待もしていたのだろうか。
「私は……何に負けたのだ……?」
倒れる自身を心配するクリスやエルフナインを他所に、うわごとのように呟く。
青空はなにも答えてくれない。
ここにきて、オートスコアラー、引いては錬金術師側の目的を完全に把握できていないことを話し合うシンフォギアメンバー。
しかし「いちいち盆が暗すぎる」、という表現は誰の仕込だクリスちゃん。SAKIMORIか。
外で一人、悩み暮れるマリアさん。強くなりたいと。
そんな足元にバレーボール。
空いた時間にビーチバレーの練習をしていたエルフナインちゃん。
ふっと、練習に付き合おうと言うマリアさんはただの優しいマリアさん。
結局は、ナスターシャ教授が一番よく見てた。
強さ、という偽りを背負わせてしまっていたことを後悔していた。
マリアは強くない。
優しいのだ。
だから烈槍でなく、appleで世界を救ったのだ。
そういえばエルフナイン、ホムンクルスとして製造、稼動してから一体どれくらいの時間が経過しているのだろう。
実稼働時間が年にも満たない、ということもありえなくはない。
だから例えばこのビーチバレーの練習も、彼女にとってはかけがえのない想い出になっている……?
「強いって、どういうことなのかな……」
計り知れない知識を有するエルフナインに、ポツリと問いかけてしまうマリアさん。
「それは、マリアさんが教えてくれたじゃないですか」
はっとしたように何かに気付きかけたマリアの目の前に、ガリィ再び。
今度こそ、アガートラームの変身バンクだ。
掲げる左腕は強さでもあり、それは優しさなのだろう。
二人の戦いを横に、ファラさんが暗躍する。
風と化して視覚では捉えきれないファラの気配を感じ取ったのは緒川さんだけ。
その緒川さんをもってしても疑念を確信に至らせないとは、ファラさん恐ろしい地味さ。
ファラの狙いは研究施設内にある何らかのデータのようだ。
アルカイノイズの反応に対して出撃していった装者たちが施設にいないうちに、内側へと忍び込む。
ニンジャァ……
自分らしくあること。
エルフナインは非力で貧弱で、それでもできることがあるとしてシンフォギア装者の力になってくれた。
自分にできること。
それはすぐに変わるものではない。
強くありたいと願うのは、自分が弱いと思っているから。
弱い自分を切り捨てても、それは強くなったのではなく、単に目を逸らしているだけ。
だから、弱いままの自分を肯定してあげられて初めて、強くなれる。
今度こそ抜剣したマリアのイグナイトモジュール。
「私は弱いまま、この呪いに反逆してみせる!」
エルフナインの勇気に応える歌だ、と示したけど、やっぱりこの人もどこまでいってもお人よし。
誰かのために歌いたい。
それがきっと自分らしくあるということなのだろう。
新技SERE†NADEでガリィを撃破したマリア。
まあアガートラームも黒いの似合わないから反転は確定してるのだけどウズウズする。
しかし、ガリィが拘っていた「一番乗り」、という言葉の真意とは……?
チフォージュ・シャトーの青い垂れ幕にも、ガリィの使っていたような錬金術の文様が輝き、浮かび上がっている。
オートスコアラーも、撃破されることに意味がある……?
海に来たら夜は花火ですよね!
これ、言い出したの響だろ絶対。
「うん、充実した特訓であったな」
「それ、本気で言ってるんすか」
短いながらも翼とクリスのこの掛け合い。これだけで胸を打つ。
二人の関係が、どれだけ「普通」なものになっているかが垣間見えて。
「充実も充実~! だからお腹がすいてきたと思いません?」
響の言葉を発端に、再び行われるコンビニじゃんけん。
今度はパーを出した響の一人負けである。
「『パー』とは実にお前らしいなあ」とニヤニヤするクリスちゃん。
「拳の可能性を疑ったばっかりに……」と涙ぐむ響。
けど、パーが響らしいというのは、包むものの象形、誰とでも繋がれると信じる響が拳でないものも持っているということに他ならない。
広げた手のひらに大切なものを包み握り締めて、拳を作っているのだ。
まあ一人負けといっても未来さんが付いていくんですけどね!!!!!
買出しに行ったコンビニ前の自販機ではしゃぐ響、入り口に立っていた未来に店内から声がかかる。
ネームプレートには、「守崎 洸」の文字。
REIDEE。
なぜ声をかけてしまったのか。
響と洸。
娘と父。
世界を救った勇者に対し、勇者の名前を持つ父親は何を刻むのか。