・第五話
冒頭は前回の続き、響のシンフォギアを破壊し撤退したオートスコアラーと救出に向かう緒川さん。
そしてプロジェクト・イグナイト。
救護室に運ばれていく響。
未来の呼びかけにも応えられず、意識は失ったまま。
物理的にも上げて落とされたし他の二人とは引きずるダメージも明らかに大きいのが見て取れる。
不安げな未来を翼とクリスは励ます。
同時に、乗り越えてきた響を信じると自分らに言い聞かせているようにも。
それほどまでに今回の敵は恐ろしい。
一週間が経過しても響の意識は戻らず。
破壊されたペンダントの後ろに響の胸の傷が映し出される。
毎回この傷跡を見るたびにブギーポップのフォルテッシモを想起するんだよなあ。
ぼんやりとしたまま授業中であることを忘れてピアノの演奏を止めてしまう未来であった。
一週間の間にプロジェクト・イグナイトは89%まで進んでた。
早い!
エルフナインちゃんしか携われないだろう技術であるのに一人でかー。
そこはかとなくブラック。
移動型本部のメンテナンスも合わせて行ってるらしい。
調整やらなんやらでてんやわんや……のはずだけどそこをなんとかしたのが八紘兄貴。
風鳴八紘さんらしい。
内閣情報官であり、弦十郎さんのお兄さん。
それはつまり、翼のお父さんということ。
ここにきてようやく触れられた翼の肉親、家族関係の話だ。
思えばあの幼いときからシンフォギアの起動実験に関わっていたのだから、元々防人の系譜ということを差し引いても一筋縄ではいかない家庭なのだろうと。
現に父親のことを話す翼の表情はあまり浮いたものではない。
しかしクリスや響からすれば、「生きてそこにいるのだから、対話できるだけマシ」という風にも見えるわな。
どうもマリアがS.O.N.G.にすんなり転属できたのも、この八紘さんの力添えあってのことらしい。
と、そこに響の様子を見てきた未来さん。
緒川さんいわく、大きな外傷もないし生命維持装置が機能しているから(肉体的には)心配ない、とのこと。
結構頭から血とか出てたけど大丈夫だったのか……。
そうは言っても表情は晴れない未来。
ここからキャロルの回想、エルフナインの夢。
夢。である。
暖かく優しそうな錬金術師の父親と寄り添って生きていたことが伺える一幕。
母親がどうなっていたのかは不明。
もしかするとキャロル自身ですらホムンクルスの可能性もある。
「生きて、もっと世界を知るんだ。それがキャロルの――」
そう最期に言い残して炎に包まれていった父親。
夢は呪いである。
キャロルはエルフナインに自分の記憶も転送複写しているらしい。
ますますもってきな臭い。
神の器。
シンフォアギアの回収作業が終わる前に、アルカノイズ襲来。
敵の狙いは発電所。
本部へのエネルギー供給を絶つことが目的?
衝撃と轟音に飛び出してきた調と切歌が、状況を察知。
潜入美人捜査官メガネをつけて駆け出していく調は「時間稼ぎ」をすると言う。
これには切歌も「なんですと!?」。
無策のままでは何もできないとブレーキをかける。
これは確かに常識人だ。
二人がやってきた先はメディカルルーム。
そこにある策とは……!
アルカノイズの位相差空間干渉力というか、実体化に関する部分は結構緩いらしい。
なんと通常兵器での損壊を確認。やったぜ。
でも次の瞬間にやられる。悲しいね。
そして戦場に立つ調と切歌。
変身バンクと歌は調。
両手にヨーヨーを構えて勇ましさアップだ。
スケバンというか、メダロットにいたなあこんなデザインと思ってしまった。
この二人のユニゾンは状況対応力が非常に高い。
機動力と範囲殲滅力に優れているので、互いがカバーリングしやすく敵からは崩しにくいだろうなあ。
それをだいたい一人でやってしまうクリスも大概におかしいスペックだ。
新技、艶式アクセルも披露しノイズを片付けていく二人。
いまのところ多少苦しそうではあるが、シンフォギアのバックファイアをある程度抑えられている様子。
そんな二人を高みの見物、お先真っ暗と評すのはミカ。
またしても最強。
気楽に立ちはだかってくれるものだ。
意識を失っている響もまた、夢を見ていた。
奇しくもキャロルと同じく、それは父を失う夢だ。
目覚めた響は自分のことを「大切なものを壊してばかり」と。
それでも未来の気持ちに応えなければ……と身体を起こして気がつく。
胸の歌のありかはいずこ。
寄る辺なき力というか、やはりあれだけ様々なものを守ってきていてもまだ「壊した」という自罰的思考のほうが強いのか。
呪いであるな。
未来さん頑張れ超頑張れ。
シュルシャガナとイガリマのバックファイアが抑えられている理由は、メディカルルームから持ち出したLiNKER。
モデル・K。
かつて奏が用いていたLiNKERだった。
無茶は承知。
それでも守りたいものがあるのだから。
いよいよ始まる――いよいよ終わる。
万象は黙示録へと記される、とキャロルは言い放つけれど、世界をバラバラにするというのはやはり再構築への布石なのだろうか。
そして調と切歌に襲い掛かるミカ。
飛び出そうとするクリスを止める翼。
昔なら翼がいの一番に飛び出していきそうなものだった、というか飛び出したいのは同じ気持ちだ。
守れない悔しさを誰より感じているのは他の誰でもない、翼なのだ。
言葉を返すことのできないクリス。そんな二人の目の前にヘイお待ちどうしにきたエルフナイン。
「お願いがある」と言っていたが、プロジェクト・イグナイト。すんなり行かないのはわかっている。
ミカに押される調と切歌は更なるLiNKERの投与による適合係数の上昇を図る。
止めようとする弦十郎さんと、そのままやらせてあげてほしいというマリア。
せめて歩ませよ我が贖いの道を。
しかしマリアは戦えない自分を痛烈に歯がゆく。
マリアもまたいまは二人を信じることしかできない。
調と切歌は互いにLiNKERを打ち込み、オーバードースを受け入れながらユニゾンを歌う。
そかしそれでも、ミカには届かない。
そこで実は切歌のほうがフォニックゲインが高いことが明かされる。
というか、それを観測できる何かを持っているのか?
発電システムがダウンして内部電源に切り替わったところでコントロールルームに響現る。
「また歌えるようになったのは、未来のおかげだよ」
という笑顔がどこか違ってみえるが……。
大丈夫、へっちゃら。なわけはないのだ。
遊びは終わり。
打ち砕かれる切歌のギア。
仲良死こよ死。
調に価値を見出さないキャロルは好きに始末しろと。
ミカはアルカノイズを大量に呼び出して消耗戦。
もちろんそんなものを捌き続けられるほど調に余力が残されているわけもなく。
時限式に乗っかるものは重い。
ギアを砕かれた調を、完全に始末するつもりでアルカノイズが襲い掛かる。
いままでの装者に対してはギアを砕いた後撤退をしていたオートスコアラーが調にだけとどめをさそうとしたことから、まだ他の装者に対しては何らかの狙いがあると見てほぼ間違いはないだろう。
プロジェクト・イグナイト。果たして。
誰か調を助けてと叫んだ切歌に応えたのは。
剣と銃。
ハードロックな和調のイントロ、翼とクリスのユニゾンを引っさげて再び戦場に立つ先輩コンビ。
ここからが戦いの本番だ。
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