2015年10月12日月曜日

シンフォギアGX

GXを見返して感じたことをつらつら。


まず、初見でGXの最終回を見たときに腑に落ちなかったことが解決した。
今作、響は普通の少女、人間なのだ。

無印では、シンフォギア世界の根幹・歴史に関わる問題に空手で立ち向かう英雄。
Gでは、世界の異変に裸のままで向き合うヒーロー。

そしてGXでは、泣いている少女(キャロルも、エルフナインも)を救うことができなかった、ただの人間だったのだ。
もしもキャロルと出会った瞬間に響がヒーローであったならば、「まずは力ずくで止めてみせる、話はそれからだ」と考えられる存在だったのなら、結末は変わっていたのかもしれない。

というわけでGXで英雄役を担ったのがキャロルであり、ヒーローはウェル博士だ。
これでひとつすっきりとした見かたができた。

で、きっとGXの命題でもある「赦し」は、世界に一人ぼっちにならない答えなんだろうなー、と。

響は、辛く苦しい過去、その最たる象徴でもある父親を「赦し」、悲しみすらも絆と変えて世界と繋がっている。

キャロルは、辛く苦しい過去を、想い出を焼却して力と変えた。
過去がなくなるわけでも、変えられるわけでもないのに、今に繋がる自分を消し飛ばしたのだ。
それはつまり、世界と繋がることもできなくなるということ。

だからGXはきっと、キャロルが自分を赦すための物語なんだろうと思う。
世界に一人ぼっちでなくなった瞬間に、キャロルはキャロルでなくなってしまうことが、自分は悲しかったんだな、とわかった。


エルフナインが見たキャロルの夢。
父親が「レシピ通りに」作った料理はママのようにはできてなかった、そしてキャロルが作る分にはきっと、美味しいものができる……と。
料理は「愛情」、ということなのかしらね。

クリスが学校の成績が良いのは、きっと学園生活全てが楽しいからなんじゃないかなあと思う。
Gで食事シーンがあったけど、テーブルマナー以前の問題だった。
なにかを教わる、なにかを学ぶという環境がなく、ただ生きるためだけに必死だった彼女だからこそ、日常で積み重なるものが愛おしいのだろう。

なんとなく未来さん見てたら、「無理しないで」的なことを響に言わなくなった?
前から言ってたかどうだったか。
響が響であることをやめられないと理解して、「帰ってくるのを信じてる」、という方向での発言が中心かな。


S2CAトライバーストで捻じ伏せることはできないキャロルの歌。
S2CAヘキサコンバージョンで、受け止めることができたキャロルの歌。

一人じゃないと示せたはずなんだけどなあ。
それでも、キャロルが自分を赦すことはまだできてない12話。

キャロルが見つけたひとりぼっちにならない答え。
もしも次があるなら、ひとりじゃないキャロルとエルフナインのデュエットでも聞かせてほしい。

2015年10月5日月曜日

キャロル・マールス・ディーンハイムと「tomorrow」20151006追記

悲劇。

戦姫絶唱シンフォギアGX13話を見終わった直後は、どうにも大団円とは思えずにすっきりせずにいた。
けれど、キャロルのキャラクターソングであるダウルダブラのカップリング、「tomorrow」を聞いて自分の中でGXは「悲劇」の物語として完結した。

歌詞もそうだが、まずこの曲で特筆すべきなのはそのタイトルと、水瀬いのりさんの表現力である。

タイトルである「tomorrow」。
日本語に直訳すれば、「明日」。

以下、自分なりにこの曲とGXに関しての解釈を連ねてみる。


まず、キャロル・マールス・ディーンハイムというキャラクターについてより深く考えてみる。
彼女は錬金術という「奇跡」によって「父親」と「夢」を殺された過去をもつ。
※世界を識るという命題を呪いに置き換えられたと言ってもいい。夢は呪いである。

「奇跡」、「親」、そして「夢」。
この三点に対してネガティブであるということが何を意味するのかは明白である。
それぞれが響、翼、クリスに該当する負の過去を、一切の救いなくずっと一人で抱えてきたということ。

装者たちが様々な仲間や反目する勢力と繋がってきた結果乗り越えられたものを、キャロルは孤独の中で深めていったのである。


まずここで、誰にも救いの手を差し伸べてもらえなかったことがひとつめの悲劇。


「tomorrow」では、歌い始めは非常に優しく語り掛けるようなウィスパーボイスで囁かれる。
恐らくは、まだ父であるイザークの温もりのもとでまどろむ幼いキャロルとしての語り口であると思われる。

そこから『もしもあの炎の日がなければ……?』と続き、『パパを壊さなくてもいいのかな……?』、と区切られる。
このパートは迷いや揺らぎを感じさせながらも、既に優しく囁くような声音ではない。

ここから曲調は盛り上がり、増していく音に対して荒涼、寂寞としたイメージを想起させる音色になる。


キャロルも、最初から迷いや苦しみを一切感じなかったわけではないということが伺える。
しかし、誰からも助けてもらえなかった。
一人で、もがくしかなかった。
その結果が復讐と突き立てた牙であり、暴虐に涙はいらないとなる。


キャロルのやり方は確かに間違っていただろう。
しかし、父から託された「夢」を、果たそうと願うことそれ自体は、否定をされなければならないものなのだろうか?
夢を叶えようとすることそれそのものは悪ではないと、装者たちや、ウェル博士も体現をしていたのに。

ここで、誰にも肯定をされなかったことがふたつめの悲劇。


『救いを求め願った自分が 醜く汚くて 血で血を洗い狂えと』
迷いを殺し、張り詰めた声で歌われる詩が、キャロルの状態にリンクして、崩れていく。

『ルルリラ……ルルRゥるRiラ…』
『パパは? Neえ? パPa ハ?』

歌詞にあるように、まさしく言葉が果てていく中で、キャロルの声だけがどこまでも透明に澄んでいく。
キャロルもまた、「そうするしかなかった」なかで、錬金術という力を行使できる強さがあってしまったがために間違えてしまっただけで、本当にほしかったものは、リトルミラクルで歌われたような、「普通の明日」だったのだ。

『「わたし」ヲ褒メテクレルカナ――――』

もはや飾ることもない、ただの「わたし」。
全てをなくしたキャロルが最後にエルフナインのもとを訪れて、彼女を救うために自らの身を差し出した。

誰かを救うために躊躇しない、キャロルの本質が明確に現れていたシーンである。

「俺たちは対価なしに明日を繋ぎ止められないのか……ッ!!」
GX12話で弦十郎はこう呻いた。

エルフナインの「明日」を繋ぎとめたのは、無垢なるキャロルの意志と、父から託された錬金術という「軌跡」である。

『らLaラ…ラRぁらら…』

詩にすらなっていない、少女のような、女性のような声だけがメロディーと共に消えいる。
キャロルが繋いだ確かな「明日」に、キャロルだけが存在しない。


これが対価というのなら、悲劇といわざるしてなんと言おうか。
フィーネやウェル博士も、最終的には何らかの形で救済をされて物語から退場した。

キャロルだけは、ついぞ誰にも救われることなく、キャロルとして進んできたことを誰にも肯定されることなく、幕を引いた。


キャロルこそ生きて、救われてほしかった。


そして、もしもあのキャロルの終わりを救いだと評されるならば、響と未来の関係にも同じ終わりで救いと言えるのかを問いたい。

キャロルとエルフナイン。
響と未来。
どちらも、お互いが罪の意識を分かち合った、かけがえのない存在であることには変わりない。

次が匂わされるエンディングだっただけに、この悲劇も乗り越えて、本当の大団円で決着を見ることは叶うのだろうか。

シンフォギアライブ2016で発表されたら、嬉しいような、怖いような。



20151006追記


BDが届いてRADIANT FORCEが聞けるようになったので早速聞いてみたところ、また自分のなかでふつふつと。

RADIANT FORCEで歌われたのはまさしく、響、翼、クリスが紡いできた過去を束ねた軌跡。
明日に繋がる愛と夢を歌う曲だ。

この歌を聞いたときに率直に感じたことは、キャロルからすれば最初から勝ち目のない戦いだったのだということだった。
こと、歌において響たちは相対した歌がどんな歌であれ、絆にし、力へと変えてみせる。
明日に繋がる今日に生きることが、一人じゃないことを知っている。


それに対して殲琴・ダウルダブラ。
たった一人で歌う曲だ。
『愛など見えない』、と。

それもそうだろう。
先にキャロルを裏切ったのは奇跡、世界の愛のほうなのだから。
だから、私も奇跡を殺して何が悪いのだと、想い出を燃やし歌う。

しかし、「tomorrow」にあったように、キャロルも本当は想い出を燃やしたくない。
大切なパパとの記憶を、壊したくはないのだ。
それでも彼女には錬金術しかない。
シンフォギアのように、純粋に歌を力とは変えられないのだ。
だから、想い出も自分自身も何もかも、なくなってしまえばいいと。
虚無こそが安寧の楽園だと思い込ませて愛を歌うのだ。

そんなキャロルに対して、RADIANT FORCEを歌う装者がどれだけ重苦な憎しみを感じさせるものだったかは、慮ることすらできない。


また、「tomorrow」に対してリトルミラクルがどうであったかも重要で、
『言葉がなくたって 言葉じゃなくたって』
『やり直せばいい 壊れたって もうへいきへっちゃら』
『私はまた立つ…! 明日へと』
と歌われている。

「tomorrow」は、
『言葉が果てる 記憶がバラバラと 音を立てて崩れ逝く』
『せめて歌なら メロディーにして願ったなら パパを壊さなくてもいいのかな……』
『魂も何もかも 炭にして舞い飛べばきっと また逢える』
と、ことごとくが対照的に歌われているのはどうしてなのか。

それは、根本的なところでキャロルと響が極めて似た部分を抱えているからである。
一期の響を思い出してもらいたい。

常軌を逸した「人助け」は、翼に前向きな自殺衝動かもしれないと釘を刺された。
あのときの響も、夢などではなく自ら抱え込んだトラウマから逃げるように、「ここにいてもいいのだ」と自分に言い聞かせるために人を助けていた節がある。

キャロルもまた然り。
世界を解き明かすという命題は、この世界に留まる理由そのものであり、そのためならば自らの身体はもとより大切な想い出もただの消耗品にしてしまえる。

二人にとっての「人助け」「世界を識る」とは、生きているだけで感じる痛みを消すための麻薬なのだ。

ただ違ったのは、響には奏からもらった言葉があり、未来がいた。
キャロルは、世界に一人ぼっちだった。

このことからキャロルの結末は、「悲劇の英雄」となってしまうのだ。

目の前に苦しんでいる人がいる、助けられる力がある。
だから、助ける。自分の身がどうなろうとも。

消えて尽きてしまったキャロルは、一期の最後にてもしも響がひとりぼっちだったのなら、という解答なのだ。
流れ星は、墜ちて燃えて尽きて。帰ってこなかっただろう。

しかし痛烈に皮肉なのは、それがまさしく英雄なのだというところ。
響では、どうあっても、エルフナインを救うことはできなかったのだから。
歌で救えない明日を、彼女自身の軌跡で救ったキャロル。

もし彼女をひとりぼっちにしないであげられる人がいたのなら……と考えてしまうぐらいには悲しくて仕方がない。


再追記。

「お前も人助けして殺されるクチなのか!」
「オレが奇跡を殺すと言っているッ!」

序盤でキャロルが口にしたこの台詞、結末を知ってから聞くとなお重い。

まごうことなく奇跡を殺してみせた(歌ではなく錬金術で救ってみせた)けど、結局この子自身が、人助けをして死んでいくクチの……という。
生きて赦されてほしかったなあ。

2015年8月29日土曜日

戦姫絶唱シンフォギアGX第7話

◆戦姫絶唱シンフォギアGX



・第七話「輝きを継ぐ、君らしく」



開幕はマリアさんの偽りシーン集から。
強くなりたい、そうありたいともがいてきたという。
眠れる胎児のようなイメージイラストから、目覚めたマリアがみた光景は……


海。


「求める強さを手に入れるために、ここに来た!」

と言いながら、海!
水着回をはさんでくるシンフォギア。
どうしたシンフォギア、第二部開始か。

ここからほのぼの日常モノに……はならんわなあ。


イガリマ、シュルシャガマにも修復後、イグナイトモジュールを組み込んだ。
それはもちろん、セレナのアガートラームにも。

セレナの、というとまたマリアさんは悩むのかもしれないけれど。
自分の力とは……

装者が増えたこととシンフォギアの新たな力を得たことで
「ここらでひとつ特訓だな!!」
と弦十郎さんが盛り上がる。
そして露骨に嫌そうな顔をするクリス。

前回が前回だからなあ。
で、冒頭にあった海のシーンに繋がると。

しかしクリスちゃん浮き輪に乗ってバカンス気分だこれ。

特訓場所はつくばにある研究機関。
そこでは、ナスターシャ教授がフロンティアに残したデータを解析、解明している施設があった。

緒川さんらと研究員が話している分には、フォトスフィア、と呼ばれる光の球体を中心に現在分析を進めているとのこと。
フォトスフィア……あえてサイズの言及もあったことからして、仮想空間、仮想現実のように何らかの形で擬似的に世界を作り出すことができるのだろうか。
世界をバラバラにした、その先に。


一方その頃装者たちはビーチバレーをしていた。

響としては肩の力を抜くためのレクリエーションのつもりだったのだけど、まあ翼さんが勝負事に熱くならないわけがないよね!!

知識として、どういうことをすれば正しいビーチバレーなのかを既にインストールしているエルフナインが華麗にジャンプサーブ、できない。

実際にやってみるという体験、実感が伴わないと、上手くいかないものですねー、と。
マリアさんは「弱く打っても大丈夫。大事なのは、自分らしく打つことだから」、と優しく微笑む。
優しいマリアさん。
響をはじめとする装者全員は本当にこう、自分以外を救うことにかけては的確に正鵠を射抜いていくんだけどなあ……

休憩中に倒れこむクリスちゃん、そのポーズは全国の男子が死ぬ。

お昼の買出しをかけてコンビニじゃんけん。
翼さんカッコいいチョキ、いわゆる田舎チョキを出してるんですけどどこで得た知識なんだ。
ラジオでも言ってたけど確かに自分で考案しそうなのがまた面白い。

不器用だけど真剣、実直な直刃ですなあ。
斬撃武器の装者(調、切歌、翼)が軒並み負けで、買出しに行くことに。

買出しに行くなら、「ほしいものだけ買うんじゃなくて塩分とミネラルを補給できるものもちゃんと買うこと」、とか、「人気者なんだから、これ(サングラス)かけていきなさい」とか、マリアさん完全におかんポジション。
翼さんにも「母親のような顔になってるぞ」と言われる始末。

しかし、翼さんにとって母親とはどういう存在だったのか。
優しげに微笑むマリアに一瞬その面影を見たのかどうなのか。
聖母。


まあ結局好きなものばっかり買う常識人もいるんですけど。
本人曰く、「役得と言うのデース」。
そんな二人を見て微笑む翼もまた母親のような顔になってる気がする。


場面変わって、近くの神社がボロボロになっている。下から見えているのかどうなのかは判別できないが、本殿にはぶっ刺さった氷塊。
「台風かなあ」とぼやく現地の人々だけど。
どう見てもガリィです本当にありがとうございました!


イグナイトモジュールにて強制的に暴走状態に陥らせる機能は、三段階のセーフティにて制御される危険なものであるとエルフナイン。
自我を保つ特訓をしなければ、とエルフナインは訴える。
エルフナイン、どういう駒として扱われるかは謎だけど、少なくともエルフナインの自我としてシンフォギアをどうこう、という線は薄いか。

しかし、状況を忘れているわけではないだろうに「真面目だなあ~」とヘラっとした響は、少しキャロルを引きずっているのだろうか。


と、ここでガリィさんが水柱からババーンしてくる。
「夏の思い出作りは十分かしら?」
「んなわけねぇだろッ!」
真っ向から真っ先に反発するのは、イチイバル。
水着版の変身バンクを引っさげての割り込みです。


虚像を上手く使って響とクリスを吹っ飛ばすガリィ。
パワーよりも試合巧者という点が強みっぽいが。

マリアにエルフナインと未来を連れて逃げるよう指示する響。

「キャロルちゃんからの命令もなしに動いてるの!?」
「さあね~♪」
これは命令ですね間違いない。
まあ錬金術師側的には現在進行形で想定内の状況なのだろう。


戦闘の様子を感じ取った翼らが一般人に安全な場所へと逃げるよう伝えるが、唯一そこにいた大人は子供たちを連れて行かずに逃げ出した。
しかし、その大人が着ていた服には「REIDEE」の文字。
REIDEEN。
勇者ライディーン。
主人公の名は、『ひびき洸』。
「ゴッド・ラ・ムー」の掛け声と共に放たれる「ゴッド・ボイス」は、主人公の生命エネルギーを極限まで消耗させて相手の身体を共振させる超音波砲。
共振、共鳴。
捨て身の絶唱。

意味がない、わけがない。


アルカノイズと戦闘中の響が不意に気がつく。
ガリィの姿がない。
(……まさか、マリアさんのほうに!?)

ガリィは因縁つけてたからなあ。

「見つけたよ、ハズレ装者」
突っかかっていくガリィを迎え撃ったのは、左手の拳。

アガートラームを握り締める、銀の左腕。

ただしまだ変身バンクはない。
アガートラームのアームドギアは小剣らしい。
ただ、その姿と数は千変万化。OPにもあったような蛇腹にすることもできれば千の桜と化して乱れ飛ぶこともできる。

それでも、慣らしもなしのぶっつけ本番ではまだ届かない。
素のままでは。

イグナイトモジュールを抜剣したマリア。
「弱い自分を、殺すッ……!」
自分を殺して得た強さが、本物なのか。答えを見つけられていないマリアは、かつての響と同じ、純粋な暴走状態へと陥る。
そう考えると、翼とクリスが暴走には至らなかったことが、どれだけお互いの想いで繋ぎとめられたかが窺い知れる。

「うっわ、獣と堕ちやがった」
唾棄するように嘲笑しながら、ただ力を振るうだけのマリアを叩きのめすガリィ。
直線的なことしかしてこない相手には無類だろうしなこの子。
「歌ってみせろよ、アイドル大統領!」
抉る抉る。

「やけっぱちで強くなれるなんてのぼせ上がるな。ハズレ装者にはがっかりだ」
ハァ、とため息をついてガリィは撤退。
この一言は完全にマリアを刺しにきてるんだよなあ。
やけっぱちでない、本当の強さを見つけてみせろってことに繋がるわけだし。
しかし、がっかりだ、というからには多少の期待もしていたのだろうか。

「私は……何に負けたのだ……?」
倒れる自身を心配するクリスやエルフナインを他所に、うわごとのように呟く。
青空はなにも答えてくれない。


ここにきて、オートスコアラー、引いては錬金術師側の目的を完全に把握できていないことを話し合うシンフォギアメンバー。
しかし「いちいち盆が暗すぎる」、という表現は誰の仕込だクリスちゃん。SAKIMORIか。

外で一人、悩み暮れるマリアさん。強くなりたいと。
そんな足元にバレーボール。
空いた時間にビーチバレーの練習をしていたエルフナインちゃん。
ふっと、練習に付き合おうと言うマリアさんはただの優しいマリアさん。
結局は、ナスターシャ教授が一番よく見てた。
強さ、という偽りを背負わせてしまっていたことを後悔していた。
マリアは強くない。
優しいのだ。
だから烈槍でなく、appleで世界を救ったのだ。

そういえばエルフナイン、ホムンクルスとして製造、稼動してから一体どれくらいの時間が経過しているのだろう。
実稼働時間が年にも満たない、ということもありえなくはない。
だから例えばこのビーチバレーの練習も、彼女にとってはかけがえのない想い出になっている……?


「強いって、どういうことなのかな……」
計り知れない知識を有するエルフナインに、ポツリと問いかけてしまうマリアさん。
「それは、マリアさんが教えてくれたじゃないですか」
はっとしたように何かに気付きかけたマリアの目の前に、ガリィ再び。

今度こそ、アガートラームの変身バンクだ。
掲げる左腕は強さでもあり、それは優しさなのだろう。

二人の戦いを横に、ファラさんが暗躍する。

風と化して視覚では捉えきれないファラの気配を感じ取ったのは緒川さんだけ。
その緒川さんをもってしても疑念を確信に至らせないとは、ファラさん恐ろしい地味さ。

ファラの狙いは研究施設内にある何らかのデータのようだ。
アルカイノイズの反応に対して出撃していった装者たちが施設にいないうちに、内側へと忍び込む。
ニンジャァ……


自分らしくあること。
エルフナインは非力で貧弱で、それでもできることがあるとしてシンフォギア装者の力になってくれた。
自分にできること。
それはすぐに変わるものではない。
強くありたいと願うのは、自分が弱いと思っているから。
弱い自分を切り捨てても、それは強くなったのではなく、単に目を逸らしているだけ。
だから、弱いままの自分を肯定してあげられて初めて、強くなれる。

今度こそ抜剣したマリアのイグナイトモジュール。
「私は弱いまま、この呪いに反逆してみせる!」

エルフナインの勇気に応える歌だ、と示したけど、やっぱりこの人もどこまでいってもお人よし。
誰かのために歌いたい。
それがきっと自分らしくあるということなのだろう。

新技SERE†NADEでガリィを撃破したマリア。
まあアガートラームも黒いの似合わないから反転は確定してるのだけどウズウズする。

しかし、ガリィが拘っていた「一番乗り」、という言葉の真意とは……?
チフォージュ・シャトーの青い垂れ幕にも、ガリィの使っていたような錬金術の文様が輝き、浮かび上がっている。
オートスコアラーも、撃破されることに意味がある……?


海に来たら夜は花火ですよね!
これ、言い出したの響だろ絶対。

「うん、充実した特訓であったな」
「それ、本気で言ってるんすか」

短いながらも翼とクリスのこの掛け合い。これだけで胸を打つ。
二人の関係が、どれだけ「普通」なものになっているかが垣間見えて。

「充実も充実~! だからお腹がすいてきたと思いません?」
響の言葉を発端に、再び行われるコンビニじゃんけん。

今度はパーを出した響の一人負けである。
「『パー』とは実にお前らしいなあ」とニヤニヤするクリスちゃん。
「拳の可能性を疑ったばっかりに……」と涙ぐむ響。

けど、パーが響らしいというのは、包むものの象形、誰とでも繋がれると信じる響が拳でないものも持っているということに他ならない。
広げた手のひらに大切なものを包み握り締めて、拳を作っているのだ。

まあ一人負けといっても未来さんが付いていくんですけどね!!!!!


買出しに行ったコンビニ前の自販機ではしゃぐ響、入り口に立っていた未来に店内から声がかかる。
ネームプレートには、「守崎 洸」の文字。
REIDEE。

なぜ声をかけてしまったのか。

響と洸。
娘と父。

世界を救った勇者に対し、勇者の名前を持つ父親は何を刻むのか。



2015年8月20日木曜日

戦姫絶唱シンフォギアGX6話

◆戦姫絶唱シンフォギアGX



・第六話「抜剣」


開幕はキャロルの回想シーンから。
パパことイザークさんと二人で流行病を治す薬を作るために、それの原料となるものを採取しに来ているようだ。
場所はマッターホルンぽい雰囲気。

「世界の全てが知りたいんだ……人と人がわかりあうためには、とても大切なことなんだよ」

皮肉にも、この言葉を発したイザークは他者から理解されることなく処刑された……というのがバックグラウンドにあるようだけど。
とすると、キャロルにとって「世界の全てを知る」ということはどういう目的で行われるのか。
世界をバラバラにする万象黙示録の完成。


新型シンフォギアに身を包んだ先輩コンビがミカに反撃開始。
そして唐突なマリアさんの「男どもは見るな!」という釘刺し。
いやまあ切歌と調は裸体だけどもさ。だけどもさ。

あとつい勢いで目をふさがれる響。未来さん強いぜ……。


アルカノイズを慣らし運転で片付ける。
曲はもちろん、BAYONET CHARGE。銃剣突撃である。

この曲のタイトルがかなり好き。
銃剣、突撃銃の先端に専用のアタッチメントを取り付けて近接戦闘に対応させるものだけれど、この二人にしての意味合いはまさしく、銃と剣が一体となって戦う、ということだろう。
カッコいいよねえ。

翼さんが「挨拶など無用」と入るのも、「挨拶無用のガトリング」からきてるんだろうし、本当にいままで積み重ねてきたもの積み上げてきたものが曲となって歌となって表現されるシンフォギアは素敵だ。
もちろん逆のクリスも歌いだしの歌詞に「ひとつめ、ふたつめ」と入ってることからしてもうね。
Bメロがすごいすきなんだよなあ。


強化型シンフォギアにはアルカノイズの分解に対するバリアフィールドの調整も入っているようで、攻撃を受けることも問題なく行えている。
こうなれば普段どおりの戦闘で対応できるノイズは数と規模の問題になってくるか。
昔のノイズさんと違って人だけを殺す兵器じゃないからなあ。


ここは二人に任せるです、と切歌と調は戦闘領域から撤退。
調は「私たちが足手まといだから……!」と悔やんでいるようだけど、適合係数の低さと合わせてストーリーに後々かかってくるかな?


戦闘のクライマックスはもはや恒例のノンチャージMEGA DETH FUGA。
金子さんがツイッターでも仰ってたようにクリスと翼の戦闘レベルはかなり群を抜いて高い。

「はン、ちょせえ」
とミカを吹き飛ばしたところでキャロルの登場。

ラスボスとの対決……か?


まさかのキャロル変身シーンである。
アウフヴァッヘン波形に非常によく似たパターン。
竪琴をモチーフにした聖遺物の起動である。

「これくらいあれば不足はなかろう」
胸を強調しながら言うのはやめて差し上げろ。
しかしまさしく北欧美人だなキャロル。

聖遺物の力はまさに強力無比なものであるけれど、歌うことでフォニックゲインを高めて起動したネフシュタンやガングニールで共鳴させたデュランダルとは違い、まったく歌わずに聖遺物を動かしている。
そのエネルギー源とは、思い出。

思い出という脳内の電気信号を変換、焼却したもの。
この焼却は償却にもかかってるいのだろうか。

目覚めて日の浅いオートスコアラーは思い出というエネルギーを他者から奪わなければいけなかったが、数百年を生きながらえたキャロルは己の思い出だけで強大な力を発揮できるということ。

エルフナインに記憶の転送複写した思惑が見え隠れ。


とりあえずラスボスにボコされる先輩コンビだけれど、イグナイトモジュールの真価はここから、らしい。
「付き合ってもらえるか」
「無論、一人でいかせるものか」

不穏なワードを出しながらイグナイトモジュールを「抜剣」
ダインスレイヴという起動音と共に、二人の身体を貫く。


語られるシンフォギアの決戦機能。
ひとつは絶唱、もうひとつはエクスドライブモード。
その二つには致命的な欠点があり、絶唱は装者の相打ち前提気味であり、負担を考えればそう連発できるものでないということ。
そしてエクスドライブモードは言わずもがな、奇跡のようなものなのでいつもフォニックゲインをそんな簡単に発動させられる状態に持っていけないということ。

しかしイグナイトモジュール。
シンフォギアの暴走はかつて片腕を失った響にアームドギアとして腕を再生させたばかりか、ネフィリムを圧倒した力やアースガルズをぶち抜いた(あれはフィーネが手を抜いた可能性もあるけど)記録もある。

暴走をコントロールして純粋に戦闘力へと変えることができれば。
やっぱりダインスレイヴは魔剣ですよね。

ダインスレイヴで負の感情を増幅させられている二人が見た景色は。


翼の場合。
なんの輝きもないステージで、ノイズを相手に歌い続けること。
「私の歌を聴いてくれるのは、敵しかいないのか……?」

痛切だけど、端的に未来のなさを表してるエグさ。
そこに加え、「お前が娘であるものか。どこまでも穢れた風鳴の道具に過ぎん」という父親からの呪い。
それでも認められたい、という思いで自らを剣と化し、鍛え上げてきた。
しかしその力では、大切だった奏を守ることはできなかった。

『人の世が剣を受け入れることなどない』

フィーネがかつてのたまった台詞だけれど。
剣のままでは誰かと寄り添うことはできない。触れるものを皆傷つけてしまうから。


クリスが見た光景。

教室での日常。
ずっとほしかったもの、暖かい陽だまり。
モノクロームでなく、色づいた景色でもどこか違和感を覚えてしまう。
自分を慕ってくれた後輩もできた。それなのに自分のせいで周りが傷ついてしまう。

ひとりぼっちがこんな場所にいてはいけないんだ。
でなければ、自分のせいで周りの奴らが死んで、本当に独りぼっちになってしまう。

ここで、本当に死ぬ=二度と取り戻せないということを想像するあたりが翼とクリスの共通項なのかも。
もっと言えば響を含めた三人が、かつてあった陽だまりを喪失してる経験者なのよね。

ボロボロと泣きながら陽だまりから逃げていこうとしたクリスの腕を掴んだのは、同じく底なしの沼でもがいている翼だった。

基本原理というか、響と同じところを抱えている三人なのよね。
「私の歌は、誰かを傷つけるだけのものなのか……?」
という。

しかし、イグナイトモジュールの起動には失敗。
エルフナインはキャロルの錬金術には勝てないのか……と肩を落とすが、未来さんがまず最初に「大丈夫」発言。

可能性が全て尽きたわけじゃないから。
そういってエルフナインがもつもうひとつのギア、ガングニールを響へと向ける。
既に強化改修は終わっていたのか。

「ギアも可能性も、二度と壊させやしないから」

そう告げた響は凛としていたけれど、これは戦う覚悟をもったからなのか、それともまだ誰かを傷つけてでも守りたいものがあるからというところには踏み込んでいないのか?


ここにきてアルカノイズをばら撒くキャロル。
市街への被害はやはり昔のノイズさんと比べ物にならないかも。

「歌えないのなら、分解されるものどもの悲鳴をそこで聞け!」
これまた苛烈かつ的確な言い回し。
歌を聞かせる側のシンフォギア装者が守れないのなら、お前らが聴衆となって断末魔を聞き届けろと。


そこにミサイルに乗って響が登場。
一話のオマージュであるならば、三人が揃って歌う曲はひとつしかない。
RADIANT FORCEのイントロと共に、響は言う。

未来が教えてくれた、シンフォギアで救われたもの。
だから、シンフォギアを信じる。
自分を、胸の歌を信じる。
暗闇に飲み込まれそうでも、きっと一緒なら。

「――抜剣!」
と書いて、アクセスッ!! と読むよねもう。


イグナイトバージョンのRADIANT FORCEと三人の変身バンク。
勝ちです。

しかし変身した三人は黒い。
実に黒い。
これはもう一反転ありますね、イグナイトモジュール抜剣エクスドライブモードからの絶唱が今期のラストと予想。


この姿を見てマリアは「悪を貫く強さを……!」とアガートラームを握り締める。
アガートラームに黒は似合わないけど、どうなるんじゃろ。

イグナイトバージョンのRADIANT FORCEは超荒々しくなってます。
主にドラムの暴れ方。

アルカノイズ3000をたかだかと言ってしまうあたり、性能はエクスドライブ時のあれに匹敵するんだろうか。

未来さん、ヤバイ級の肝の据わり方してます。
完全に極道の妻です。
「私には何もできないけれど、全部抱きしめてみせる」

響が信じてくれていたから、未来さんは自分を真っ直ぐに信じられるようになった、ということだろうか。

ミカの時には不発だったボディへの一撃で動きを止めてからのスーパーイナヅマキック、もしくはジャコビニ流星アタック。

「勝ったの……?」
「ですです……デース!」

以前の響なら間違いなく動きを止めたところで攻撃をやめていたと思う。
しかし今回は躊躇なくそのシンフォギアの力でとどめを刺しにいった。

この変化がストーリーにどう影響するか。

「どうして、世界をバラバラに……」
「忘れたよ、思い出を焼却して戦う力に変えたときに」

ただ、こうして話し合おうとする姿勢は変わっていない。
この返事を聞くと、キャロルもまた響と似ているよね。
悩むポイントというか、こじらせ方が。
シンフォギアを信じられなくなって歌えなくなった響。
歌う理由、戦う理由。

「その呪われた旋律で誰かを救えるなどと思い上がるな」

キャロルはそう言い残して自害する。
呪われた旋律、というのはどこにかかっているのだろうか。
イグナイトモジュールのことか、それともシンフォギアにはまだなにかあるのか。


だが、キャロルの死によって歯車は噛み合い、チフォージュ・シャトーは動き出さんとしている。
オートスコアラーも準備万端といった体だし、キャロルの肉体的消滅は計算通りなのだろう。

ここでエルフナインがどう動くことになるのか、またシンフォギアの歌はどのようになってしまうのかがここからの展開の中心になるだろうか。
ようやくここでタイトルロゴにある響のイラストが回収されたわけだけど。はてさて。

イグナイト・モジュール。
ナイトブレイザー。
それは、全てを焼き尽くしてしまう暴力なのか……?

2015年8月9日日曜日

戦姫絶唱シンフォギアGX5話

◆戦姫絶唱シンフォギアGX




・第五話


冒頭は前回の続き、響のシンフォギアを破壊し撤退したオートスコアラーと救出に向かう緒川さん。
そしてプロジェクト・イグナイト。


救護室に運ばれていく響。
未来の呼びかけにも応えられず、意識は失ったまま。
物理的にも上げて落とされたし他の二人とは引きずるダメージも明らかに大きいのが見て取れる。

不安げな未来を翼とクリスは励ます。
同時に、乗り越えてきた響を信じると自分らに言い聞かせているようにも。

それほどまでに今回の敵は恐ろしい。


一週間が経過しても響の意識は戻らず。
破壊されたペンダントの後ろに響の胸の傷が映し出される。
毎回この傷跡を見るたびにブギーポップのフォルテッシモを想起するんだよなあ。

ぼんやりとしたまま授業中であることを忘れてピアノの演奏を止めてしまう未来であった。


一週間の間にプロジェクト・イグナイトは89%まで進んでた。
早い!
エルフナインちゃんしか携われないだろう技術であるのに一人でかー。
そこはかとなくブラック。


移動型本部のメンテナンスも合わせて行ってるらしい。
調整やらなんやらでてんやわんや……のはずだけどそこをなんとかしたのが八紘兄貴。
風鳴八紘さんらしい。

内閣情報官であり、弦十郎さんのお兄さん。
それはつまり、翼のお父さんということ。

ここにきてようやく触れられた翼の肉親、家族関係の話だ。
思えばあの幼いときからシンフォギアの起動実験に関わっていたのだから、元々防人の系譜ということを差し引いても一筋縄ではいかない家庭なのだろうと。

現に父親のことを話す翼の表情はあまり浮いたものではない。
しかしクリスや響からすれば、「生きてそこにいるのだから、対話できるだけマシ」という風にも見えるわな。

どうもマリアがS.O.N.G.にすんなり転属できたのも、この八紘さんの力添えあってのことらしい。


と、そこに響の様子を見てきた未来さん。
緒川さんいわく、大きな外傷もないし生命維持装置が機能しているから(肉体的には)心配ない、とのこと。
結構頭から血とか出てたけど大丈夫だったのか……。

そうは言っても表情は晴れない未来。


ここからキャロルの回想、エルフナインの夢。
夢。である。

暖かく優しそうな錬金術師の父親と寄り添って生きていたことが伺える一幕。
母親がどうなっていたのかは不明。
もしかするとキャロル自身ですらホムンクルスの可能性もある。

「生きて、もっと世界を知るんだ。それがキャロルの――」
そう最期に言い残して炎に包まれていった父親。
夢は呪いである。

キャロルはエルフナインに自分の記憶も転送複写しているらしい。
ますますもってきな臭い。
神の器。


シンフォアギアの回収作業が終わる前に、アルカノイズ襲来。
敵の狙いは発電所。
本部へのエネルギー供給を絶つことが目的?

衝撃と轟音に飛び出してきた調と切歌が、状況を察知。
潜入美人捜査官メガネをつけて駆け出していく調は「時間稼ぎ」をすると言う。

これには切歌も「なんですと!?」。
無策のままでは何もできないとブレーキをかける。
これは確かに常識人だ。

二人がやってきた先はメディカルルーム。
そこにある策とは……!


アルカノイズの位相差空間干渉力というか、実体化に関する部分は結構緩いらしい。
なんと通常兵器での損壊を確認。やったぜ。
でも次の瞬間にやられる。悲しいね。


そして戦場に立つ調と切歌。
変身バンクと歌は調。
両手にヨーヨーを構えて勇ましさアップだ。
スケバンというか、メダロットにいたなあこんなデザインと思ってしまった。

この二人のユニゾンは状況対応力が非常に高い。
機動力と範囲殲滅力に優れているので、互いがカバーリングしやすく敵からは崩しにくいだろうなあ。
それをだいたい一人でやってしまうクリスも大概におかしいスペックだ。

新技、艶式アクセルも披露しノイズを片付けていく二人。
いまのところ多少苦しそうではあるが、シンフォギアのバックファイアをある程度抑えられている様子。
そんな二人を高みの見物、お先真っ暗と評すのはミカ。

またしても最強。
気楽に立ちはだかってくれるものだ。


意識を失っている響もまた、夢を見ていた。
奇しくもキャロルと同じく、それは父を失う夢だ。

目覚めた響は自分のことを「大切なものを壊してばかり」と。
それでも未来の気持ちに応えなければ……と身体を起こして気がつく。
胸の歌のありかはいずこ。

寄る辺なき力というか、やはりあれだけ様々なものを守ってきていてもまだ「壊した」という自罰的思考のほうが強いのか。
呪いであるな。
未来さん頑張れ超頑張れ。


シュルシャガナとイガリマのバックファイアが抑えられている理由は、メディカルルームから持ち出したLiNKER。
モデル・K。
かつて奏が用いていたLiNKERだった。

無茶は承知。
それでも守りたいものがあるのだから。

いよいよ始まる――いよいよ終わる。
万象は黙示録へと記される、とキャロルは言い放つけれど、世界をバラバラにするというのはやはり再構築への布石なのだろうか。


そして調と切歌に襲い掛かるミカ。
飛び出そうとするクリスを止める翼。
昔なら翼がいの一番に飛び出していきそうなものだった、というか飛び出したいのは同じ気持ちだ。
守れない悔しさを誰より感じているのは他の誰でもない、翼なのだ。
言葉を返すことのできないクリス。そんな二人の目の前にヘイお待ちどうしにきたエルフナイン。
「お願いがある」と言っていたが、プロジェクト・イグナイト。すんなり行かないのはわかっている。


ミカに押される調と切歌は更なるLiNKERの投与による適合係数の上昇を図る。
止めようとする弦十郎さんと、そのままやらせてあげてほしいというマリア。
せめて歩ませよ我が贖いの道を。

しかしマリアは戦えない自分を痛烈に歯がゆく。
マリアもまたいまは二人を信じることしかできない。

調と切歌は互いにLiNKERを打ち込み、オーバードースを受け入れながらユニゾンを歌う。
そかしそれでも、ミカには届かない。

そこで実は切歌のほうがフォニックゲインが高いことが明かされる。
というか、それを観測できる何かを持っているのか?


発電システムがダウンして内部電源に切り替わったところでコントロールルームに響現る。
「また歌えるようになったのは、未来のおかげだよ」
という笑顔がどこか違ってみえるが……。

大丈夫、へっちゃら。なわけはないのだ。


遊びは終わり。
打ち砕かれる切歌のギア。
仲良死こよ死。
調に価値を見出さないキャロルは好きに始末しろと。

ミカはアルカノイズを大量に呼び出して消耗戦。
もちろんそんなものを捌き続けられるほど調に余力が残されているわけもなく。
時限式に乗っかるものは重い。

ギアを砕かれた調を、完全に始末するつもりでアルカノイズが襲い掛かる。
いままでの装者に対してはギアを砕いた後撤退をしていたオートスコアラーが調にだけとどめをさそうとしたことから、まだ他の装者に対しては何らかの狙いがあると見てほぼ間違いはないだろう。
プロジェクト・イグナイト。果たして。

誰か調を助けてと叫んだ切歌に応えたのは。
剣と銃。

ハードロックな和調のイントロ、翼とクリスのユニゾンを引っさげて再び戦場に立つ先輩コンビ。
ここからが戦いの本番だ。

2015年8月3日月曜日

戦姫絶唱シンフォギアGX4話

◆戦姫絶唱シンフォギアGX


・第四話


開幕アバンは二期少し前のお話か。
マムがセレナのシンフォギア、アガートラームをマリアにお守りとして渡すところから。
「破損したギアを作戦に組み込むことはない」
それでもそのギアを保管していて、マリアに託したことには意味があると。

セレナのように強くありたいと思うマリアさん。
ある種そう思えることが既に強い。

しかしOPでダインスレイヴ砕け散ってるんだけど、完全に暗示ですよね……?


変身できない響を救ったのは、まさかの三人娘。
変なところで肝が据わっている寺島さん。

とりあえず関係ないから道を空けろと言われたら、ガリィも目的にそぐわないためそうするしかない。

まあ結局はバレているのでアルカノイズさんの追撃を受けるのですが。
上げて落とす。


アルカノイズにより物理的に足をすくわれた響の手からガングニールが投げ出される。
しかしそれを華麗にキャッチするものが!!

久々にきました。
マリアの烈槍タイム。

黒いガングニール。
もうその心に偽りなく、身にまとう黒衣の外套はなくなっている。


しかしマリアも適合係数は決して高くない。
バックファイアが身体を蝕んでいく。

アルカノイズを片付けて飛翔からガリィへの一撃。
しかし容易く受け止められてしまう。サンライズハートよろしく槍の刃を分割して内部から一回り小さい槍で防御をこじ開けようと試みるも、それも防がれ反撃をもらう。

ガリィの刃がマリアが纏ったシンフォギアを貫かんとしたところでギアがもたずに強制解除。

興が醒めた、あるいは目的が達成できないと判断したガリィは一時撤退。


マリアは託したガングニールを響に返そうとする。
そこでいままででは見られなかった響の一幕。
マリアが言葉を繋ぐより早く、ペンダントを奪い取ったのだ。
これには未来も、周りの三人娘も動揺している。

「人助けのための、私のガングニール」、だと。
まさに響たちを守るために戦い、バックファイアに身を焼かれ血を噴出しているマリアを前にして、この言葉である。

直後に謝りはしたものの、自分の中で整理がつかない表情を浮かべる響。
それに対し、「そう。ガングニールはお前の力だ、だから目を背けるな」と叱咤するマリアさん。
本当に頼れる存在。
まるで二期後半の響が、何も力を持っていないのに人助けを躊躇っていなかったあの姿にも似て。

キャロルサイドに場面は移り、計画についての情報が見え隠れ。
レイラインの解放。
チフォージュ・シャトーにどのような意味を持つのかそれともまた別件か。
少なくともガリィは現状それを目的としているようだ。


響と未来の夜会話。
響は、私の歌が誰かを傷つけてしまうのが怖いと言う。
未来は、響の歌が誰かを傷つけるものじゃないことを、『私が知っている』、と返す。


マムことナスターシャ博士の墓前で決意を新たにするマリア、切歌、調。
しかし醤油キクコーマンはどうなのだ常識人。


響が歌えなくなったのはもしかしたら歌う理由を忘れたからではないかと安藤さん。
未来にも思う節があるのか、悩んだ顔つき。


S.O.N.G.ではキャロル陣営に対する作戦会議。
プロジェクト・イグナイト。


その日の帰途、未来は響に初めてシンフォギアを身にまとったときのことを覚えているか尋ねた。
響は「無我夢中だったから……どうだったか」と。
視聴者にとって絶対に忘れられないシーンでもある。
一期一話のラストを飾った響の変身は、誰かを助けるために歌われたもの。
そして同時に、あの真っ黒な破壊衝動が表に出てきた場面だ。


しかし敵は待ってくれない。
響と未来にやってきたのは戦闘特化のオートスコアラー、ミカとアルカノイズだ。

いい加減歌ってくれないと大切なもの、そうでないものも全部バラバラに解剖すると告げるミカ。
未来にその脅威が向けられる。

そして未来は響に叫ぶ。
「私は響と戦って救われた」
だから、響の歌が人を傷つけるだけのものじゃないと知っている。
いつか響が叫んだ悲しくも力強かった言葉。
「この拳も、命も、シンフォギアだ」と。
だからそう、怖がらないで、信じてあげて。と。

足場を壊されて落下していく未来の脳裏には、傷つくことを恐れず、身体を張って未来を助けに来てくれた響の姿。
――誰かのために、響の歌を――

ここで思い出した。
正直なところ未来も「前向きな自殺衝動」を抱えているに等しいのだ。
響にとって唯一、贖いきれない罪を分かち合える存在。
未来がいるから響は響でいられるし、その逆もしかり。


「もう迷わない。だから聴いて――私の歌を!」
再びガングニールを纏った響は未来を救ってそう放つ。

こうなった状態の響にアルカノイズは物の数ではない。
瞬殺してミカへと連撃を叩き込む……はずだったのだが。

翼さんがフラグを立てたので。
シンフォギアを貫かれました。
上げて落とす。

落とし方が尋常ではない。
意識不明どころか生死不明だ。
未来の絶叫でEDへ。

Cパートではオートスコアラーの撤退とプロジェクト・イグナイトの推進を翼、クリスが告げて終わる。


ついに響が完全敗北。
ネフィリムの一件は暴走して響の記憶からもあいまいだったし、迷いを振り切った挙句にどうしようもなく打ち砕かれた今回は非常に重たい意味を持つ。

コワレタモノになるのは、さて……。
シンフォギアを万全にしてから何かするのがキャロル側の目的らしいし(歌をどうこう、とガリィものたまっていたし)、想い出。歌。
単なる蒐集ではないだろう。

響の反抗期がひと段落したところで、今度はやはり過去に立ち向かうのだろうか。
響も未来も、世界に歪められた存在だ。

未来が響に寄り添えるのは、過去あの災厄に巻き込んだ挙句に家族をバラバラにしてしまった、という逃れられない意識が根底にあるだろう。
もちろんそれだけでないと思うが、それが明かされるのは今後の展開か。

この二人はいまのままだと生きている限り完全に罪の意識から逃れるのことはできない。
過去は変えられないのだから。

しかし。
もしも。
過去が変えられるとするならば……?

キャロルの真の目的もまだ明かされていない。

彼女たちがどう生きていくのか、目が離せない。

2015年7月25日土曜日

戦姫絶唱シンフォギアGX3話

◆戦姫絶唱シンフォギアGX


・第三話


まずアバンは二話ラスト、奇跡が壊れるところから。
「敗北なんかで済まされない」

Extarminateはシナリオを全部確認してから作られてるそうな。


壊れたシンフォギアにより武装解除。
フィードバックを受けてクリス、翼ともに戦闘不能状態に。

世界の解剖を目的に作られたアルカノイズ。
とのことでアンチリンカーはあんまり関係なかったらしい。

元々装者狙いであったようで、ロンドン側、ファラは撤退準備。
しかしエルフナインのいる日本側はいまだピンチ。

というところで切歌が現れる。
新曲と変身バンクを引っさげての聖詠。

LiNKERもなしに、だ。

案の定フィードバックによる負荷を被っている。
しかしおかまいなしにノイズを一掃していく。

獲物の派手さに気を取られるけれど、地味に切歌のギアも器用なんだよな。
飛び道具による遠距離攻撃、リーチを生かした広域攻撃と肩口の武装による手数のフォロー、相手を捕縛する搦め手も持っているし大技もできる。

そんな切歌の報を聞いて苦々しげに顔を歪ませる弦十郎さん。
まあ、そうだよなあ。大人だもんなあ……守られてちゃ世話ないぜ、と。

そして切歌を無視してエルフナインと倒れているクリスに近寄ってくるアルカノイズを蹴散らすのが調だ。
地上での機動力は調のほうが高そうだが。
その分フィードバックも大きそうな。


マリアさん置いてけぼり。


夜通し逃げ回ってたのか切歌と調。
調の「どこまでいけばいいのか」という問いに「いけるところまで」、と返す切歌。

かつてフィーネの名の下に行った行為も同じことだった。
というかこの二人の適合実験にウェル博士だけじゃなくてリョーコさんも関わってたのか。
フィーネの転生先として保険をかけておいたのかもしれないね。

「あたしたちが、あたしたちのやるべきことを見つけられなかった」
「目的もなく、いけるところまでいったところに望んだゴールがある保障なんてない」
「がむしゃらなだけではダメなんだ」

これらの言葉は、全部……。


気がついたクリスちゃんは後輩に守られたことに激しく後悔と苛立ちを露に。
しかも二人の身体の負荷を思えば。


そして響も通信にて状況を把握。
した上で「キャロルと話ができていれば」、と。
この単語に弦十郎さんも怪訝そうな鸚鵡返し。


マリアさんの行動は以下略。
それを受けたマリアはS.O.N.G.への転属依頼を弦十郎さんにぶっこんで来る。
それでいいのかよ!?


ビーフストロガノフのうた。
三人娘の中の人が普通に歌が上手なので、ミュージカルですね。

学校の調理実習ということらしい。
ぼんやりしながら実習する響が包丁で怪我を。
「お料理の道具で怪我をするなんてよくないことだよね……」
というのはそのままシンフォギアのことを思っているのだろう。
「人助けの道具で誰かと戦うなんて、よくないこと」だと。


きりしらの二人は検査入院。


ここにきて未来さんには何も言えないってのはもどかしい。
未来さんまた響をぶっとばしてあげてください。

一時帰国する翼にトニーは「またいつか君自身の夢を追いかけてほしい」と激励。
夢。
たぶん三期で核心になるテーマのひとつだと思う。

で、翼とマリアが同時帰国ということは弦十郎さんたちが手を回したんだろうな。


破損したシンフォギアの状態説明。
「コアは無事」
「エネルギーをプロテクターとして固着させる機能が損なわれている」

セレナのギアも同じ状態らしい。
よし、勝ったな。


これらを踏まえて現状動ける装者は響だけ。
きりしらは私たちも、というがそれを受け入れる大人たちではない。
彼女たちの未来を守ることが彼らの使命なのだから。

しかし翼とクリスはそこまで動じてないなあ。
「気持ちだけで十分」、とは言うものの、これは響の精神状態をあまり知らないからか。


場面変わって錬金術サイド。
最大戦力であるミカを動かすための思い出集めをしていたらしい。

ガリィが行ってきた思い出集めの実態を知ってなお、響は戦えないというのだろうか。
そこがひとつ焦点になりそうだが。


なんやかんや錬金術の解説をベラベラとするエルフナインなんだけど、どこまで信じていいのだろうか。
持ってきた遺産は、パンドラでもなんでもなく。
しかしドヴェルグの遺産、魔剣ダーインスレイヴのほうが穏やかじゃない。
一度鞘から抜けば、生き血を浴びて完全に吸うまで鞘に納まらないといわれた頗るつきの曰くつき。

そして動ける装者は響だけ。
これはつまり……。

エルフナインの身体検査をしたところホムンクルスであり両性であるとのこと。
神の器。
キャロルとエルフナインの役割ももしかすると二転三転するのかもしれない。


「ついてるとかついてないとかどうでもいい」
未来さんさすがです。


武士ノイズ頂きました。
クリスちゃんの突っ込みも冴え渡る。実にいい関係性だ。
ここに元ガングニールの装者、マリアがいてくれるというのはきっと、今後の展開に絡んでくるのだろう。
立ち位置。


「戦わずにわかりあうことはできないんでしょうか」
「シンフォギアの力で誰かを傷つけてしまうのが嫌だ」
という響の訴えに対してマリアは一刀に切り伏せる。
「力を持つものの傲慢だ」、と。

マリアは知っている。自らが持つ力を振るうことの責任を、痛みを。
それを背負って、迷って、でも歌で世界を救いたいという自分の本当の気持ちに気付いたからこそ銀の左腕は応えてくれたのだろう。


通学路に突如現れるガリィ。
目の前で死んでる連中を見ても「戦いたくない、人助けがしたい」、とのたまう響。


そんな響のガングニールは、ついにシンフォギアを纏わせてくれなくなってしまった。
胸の歌を見失ってしまった。
変身できない響とアルカノイズに囲まれたまま次回へと続く。


一番手っ取り早いのは、未来や友達が傷ついての反転衝動。
壊されるぐらいなら、壊してやると激情に流されて力を振るうことだが。
さて。



三話までの響を見て、一話で感じた不安が半分的中。
日食なつこさんという方の曲でエピゴウネというものがあるが、そのなかの一節にこんな言葉がある。

「立派な理想像描けた自分が 夢そのものより愛おしいかい」

響はシンフォギアという奇跡を纏って人助けをしていた。
一期二期とは、戦うべき災害、つまりノイズがいたから力を振るうことに抵抗もなく、また防衛としての意識が強かったのだろう。

しかし、ノイズの脅威がなくなったとき、響に問われるのは「何のための人助けなのか」、ということだ。
罪の意識から逃れるためではないと、そう握り締めていたはずなのに。
いまの響が見ているのは、助けた人のその先にある未来でなく、「人助けをしている自分」だ。
人を助けることでシンフォギアを肯定する、というような逆転現象が起きているような感じ。
本来ならば、シンフォギアでしかできないのなら、そのために力を振るう覚悟を持って行動した結果の人助け、となるはずだが……。

ここでふと振り返ったのが、いままでに響は自らの夢を語ったことがあっただろうかということ。
流れ星に関しては、約束を果たすという言ってしまえば後ろ向きな決意でもあった。

クリスやマリアのように、歌で世界を救いたい、守りたい。
翼のように、奏がくれたものを、歌には力があるということをみんなに伝えたい。
そんな未来の夢が、響の口から語られたことはいままであっただろうか。

たぶん、響には夢がなかったのだろうと思う。
前向きな自殺衝動、家庭環境からして、「何も望まれていない」、「夢を持ってはいけない」という思考の狭窄がやはりあったのではなかろうか。

そんな自分でも、シンフォギアで人助けができる。
どれだけ救いだったろうね。

だからこそ、今回響が「戦いたくない」と口にしたのは、複雑ながら喜ばしい。
だって、ようやく響が「わがまま」を言っている。
反抗期だ。
かつて受けてきた一方的なコミュニケーション。迫害。
そんな世界を憎むでもなくただ内へ内へと抱え込んできたのだから、少しぐらい世界を憎んだってバチはあたらない。

マリアさんが言ったように、「傲慢」になったのだ。
上から目線。
ああ、響の周りにいてくれる人のおかげで本当に安心して先が見られる。
響が怖がっているコミュニケーション。傷つけてでも止めてみせる。守ってみせるという意志。
大丈夫だよね、世界はそんなにヤワじゃない。
響が全力でぶつかっていっても、受け止めてくれる。受け入れてくれる。


ある意味で、もうひとつの不安として、響は本当に命を燃やし尽くすのではないかという懸念もまだある。
彼女が覚悟を決めたとしたら、きっと彼女に平和な日常は限りなく遠いものになる。
戦い続け、守り続けるか、死ぬか。そのどちらかしか彼女に安らぎはないのだろうか。
そこも今後に注目したい。

最後に。
それでも安心して見られる理由は、仮面ライダー555の主人公乾巧がかつて成し遂げたことを見ているからだろう。

「俺には夢はない。だけど、夢を守ることは出来る」
「俺はもう、迷わない。迷ってる内に人が死ぬのなら……戦う事が罪なら…俺が背負ってやる!」

きっと、そういう覚悟の物語。

2015年7月20日月曜日

適当な覚書20150720

◆好きな国内アニメ作品の羅列



○男性主人公

・カウボーイビバップ
・スクライド
・天元突破グレンラガン
・ガンダムビルドファイターズ

とりあえず揺るがない四強はこのあたりかも。
ボトムズ、タイバニ、キングゲイナー、ガングレイヴやジョジョ、ガンダムOOあたりも好きです。濁点多いですね。
最近のでいうと血界戦線とシドニアの騎士も。うしおととらも入るんじゃないかなあとか。

劇場作品系入れるなら雲の向こう、約束の場所とか新海さん作品、AKIRAなんかも入るかなあ。


ビバップはアニメ作品を好きになるきっかけだったし、スクライドで好きな作品の方向性がある程度固まって、グレンラガンとビルドファイターズは毎週楽しみにさせてもらってた。



○女性主人公

・ガールズ&パンツァー
・ストライクウィッチーズ
・アイドルマスター
・戦姫絶唱シンフォギア
・魔法少女まどか☆マギカ

ほぼ確実な五強。
アイドルマスターの立ち位置は微妙だけど、23、24話の春香さんは何らかのチーム、組織を管理していた人間にはぜひ見届けてもらいたい。
中村繪里子さんの演技含めて必見必聴だと思う。

ああ、これは多分に役者贔屓も入ってる気がする。
ライブで春香の持ち歌である「太陽のジェラシー」を初めてソロで歌ったのは、4thでの響、沼倉さんだってエピソード。
自分の持ち歌を他のアイドルに先に舞台で歌われる。それまでも春香がゲーム中でずっと自分の歌に自信が持てないのは、担当している自分のせいではないかと考えてしまっていて……と。

到底慮れる心境ではない。パーフェクトサンを一番近くで見せ付けられたのだ。
それでもアイマスは続いていって、2012年でのニュータイプアニメアワード三冠。

そんな背景をあとから知ったのだけれども。
まあ、やっぱり23、24話は並々ならぬ情念がこもった素晴らしいシーンだと思う。


あとはてさぐれ部活ものが特殊な枠で放課後のプレアデスも地味にきた。
時間があれば各個の好きな理由も書き出しておきたいなー。

2015年7月16日木曜日

戦姫絶唱シンフォギアGX2話

◆戦姫絶唱シンフォギアGX


・第二話


キャロルに世界を壊す理由を問う響。
ここで言う響の戦いたくない、はクリスに自己紹介したときと若干違うか?



OPはかなりハードなアクションシーン多め。
重厚な「Exterminate」が歌い上げられる。

マリアさんの変身バンク何話に来るかなあ。
楽しみだ。



きねくり先輩。
すごいあだ名だ……。



未来さん、響を完全に信じて待っている陽だまりなんだけどこれ響が大丈夫じゃない状態で帰ってきたらアカンやつや。


レイアvsクリス
勃発。

装者を狙った同時多発。
どれが本命でどれが陽動かいまだ不明。


クリスちゃんの変身バンク。
ああ、この子もまた祈りの聖女。

初手でクリスも人外判断。
そちらのほうがやりなれている、と言うのは恐らく普段の訓練が装者相手だということに加え、人でないほうが全力でいいからだろうなあ。
優しい子。

しかし歌が相変わらずかわいカッコいい。

エルフナインは「遺産」を二課に託したそうだが。
その力はいかに。


弾かせた刀を逆鱗モードで階下に叩き落す。
相変わらずとんでもない技量の防人。

そしてマリアさんに腕を引っ張られて頬を染める翼さん。
防人から少女である。


クリスにクルーザーをすっ飛ばしてきた巨大兵器は誰の力だろうか。
レイアなのか、二人がかりだったのか。


「LiNKERなしで出撃なんかさせないからな」
フラグですね。いつ回収だろう。


調と切歌を学校、日常に受け入れてくれた二課メンツに恩返ししたい二人。
人助け。
LiNKER技術って結局どうなるんだろう、やっぱりウェル博士引っ張るしかないか……

力だけでは何も変えられなかったことを知っている二人。
力だけでも、想いだけでも。
両方揃って為せる何かがあると。

怪傑ウタズキン とは


エルフナインの一人称はボクらしい。
しかし装者の情報が錬金術師側にダダ漏れ……いや、裏の手引きがあってもおかしくないか。


シンフォギアとは違う異端技術……方向性は違えど、得られる結果は擬似的に似せられるのか。
ノイズとか、それよりの。

ガリィちゃんの声可愛いです。


月の破壊を食い止めたことを、「そうするしかなかった」、と……?
やっぱり死ぬ気だったのだろうか。


「人助けで殺されるクチなのか」
きっと父親が、ということなのだろうけれども、果たして何を託されたのか。

殺そうと思えば殺せたろうに、響をあえて生かすキャロル。
目的はどこなんだ。
それがタイトルロゴのあの姿にも関わってくるのか。


父親の話題に入り、揺さぶられる響。
二期までは、あえて捩れた家庭に踏み込むことはせずにいたわけだけど、ここで向き合うのだろうか。
二期では歪められたあとの人助けを偽善と切られて、三期では歪みの元凶である家族か。
その家族にしたって、結局何が悪かったって周りの世界が悪かったということで。

つまり、世界が悪い。
やっぱり世界を憎む理由が積み重なっている気がする。

あれ、これもしかしてエルフナインのボックスはパンドラの箱なのでは……
災厄が撒き散らされるのではないか。

父親に託された命題が、お前にだってあるはずだ。
装者の情報をどこまで仕入れた上での発言なのか。
何もかもを打ち砕く、というのは。


保護プログラムによるマリアの行動制限。
生き辛いねえ。
そしてOGAWAさんの本家影縫いである。


翼さんの変身バンク。
なんとひとつの話に二人のバンクを詰め込んだ。
これはつまり、残る三人のバンクが近いということ。


ソードブレイカー。
ルーン。
錬金術。

そしてノイズ。
このノイズは錬金術によって作り出されたものなのか、はてさて。

出自は割れそうだけれども。ケルトのほうなのかどうなのか。

安定の逆羅刹を披露。


「どんだけ出ようが今更ノイズ」
しかしそれは形だけであったのならば。
中身までノイズである保証はなかったのだ。

やられたあと赤い煙となって消えていたけど、もしかしてAntiLiNKERとかかわりがある組成なのかもしれない。

アルカノイズ。
翼とクリスのシンフォギア(奇跡)は、壊し殺された。


己が不覚を取っている間に共に戦う仲間を失い、歪みをまた突きつけられ、響はどうなってしまうのか……。

はああ堕ちるところまで堕ちてって言ったけどペース早い早い。


2015年7月12日日曜日

戦姫絶唱シンフォギアGX1話

◆戦姫絶唱シンフォギアGX


・第一話


まず見終わった直後の感想は不安。

響はこんなにも大規模な力を振るうことに抵抗のない人だっただろうか。
槍を携えた結果なのか。
英雄、ヒーローではないいたって普通人の感覚を持ったまま、人としてはありえない力を振るっているとも。

守るために何かを壊す。
元々最速で、最短で、一直線に躊躇はしない性格だっただけにそういう決断をしそうな展開だなあと思った。

ただ、例えそうだとしても奏という前例があるだけに乗り越えることは確信できるけれど。
胸の歌、心の槍。


そして翼さんが安定しすぎているので、これもかえってヤバそうな。
響とクリスを揺さぶる要員として、翼さん戦線離脱ぐらいありそうな気がする。

もしそれが何らかの形で仮に行われたとして、いまの響は罪を憎んで人を憎まずにいられるのだろうか。


クリスちゃんはかわいい。

一期で「歌がだいっ嫌いだ」、とあんなに辛そうにしていたクリスちゃんが、こんなに屈託なく誰かの歌を「皆で応援しないわけにはいかないよな」、と言えるようになっているだけで込み上げるものがある。


と、ここまで書いておいて切歌と調の学生服を見てああそうか、響がもし誰かを憎んでしまいそうになってもいまはマリアというガングニールを纏えたもう一人、白銀の左腕がいるのだと納得。
きっと未来が日常でずっとそうしてくれたように、道を踏み外しそうになったときは止めて、守ってくれるやね。

一期から見ていると、響は少しぐらい世界を憎んでいいと思う。
愛することが強迫観念みたいな。
負い目でないと掴んだ一期を経ても二期で偽善と落涙するなら、根っこはやっぱりまだまだ深い気がする。
本来初期クリスちゃんか幼少期奏、奏ロスト後翼さんぐらい歪んで世界を恨んでもおかしくないはず、というかもしかしてまったくそれを経てないのか。
未来さんヤベえな。そりゃ依存もする。

当時ずっとずっと内側に私が悪いと詰め込んできたのかもしれないけど三期にして初めて外に向けられるのかな。
絶対にどんな苦難も乗り越えてくれると信じられるだけに、堕ちるところまで堕ちてほしい。


RADIANT FORCEは最高ですので早くフル音源聞きたい。
区切りがつかないからいっかいこれで。

好きなものを書いておく20150712

◆シドニアの騎士


エナ星白とか。

原作読んでないので個人的に第九惑星戦役までで星白周りの決着したのが半分くらいまでだと思ってる。
紅天蛾を自ら倒した谷風はこれでようやく星白の死を実感として残したとして。

しかしつむぎがどうやって生まれたのかを知らない以上、星白が残したものに関してはまったく無知な状態だから、今後はそのあたりが焦点になるんだろうなとか。

落合は身体をガウナに変えるだろうし、のりおとの話もそれ以降になるんかな。

てっきり内部に入ったエナ星白を配給された腰の刀で切って倒すものだと思ってたから、なるほどエナ二体目かーと。
エナ星白がどこまで感情や精神を持っているのかわからないけど、つむぎを産んだこと含めていずれ長道に全て終わらせてほしいなあ。

そしてつむぎと生きていってほしい。

イメージ的にヒロインは星白(notエナ)、その子供がつむぎみたいなところあるから、長道はヒロインを永遠に失ったまま次世代に託されたつむぎと一緒に生きていってほしい。

なんかまとまりないけどもとりあえずこれで。
また追記するかも。

2015年7月7日火曜日

好きなものを置いておく20150705

◆戦姫絶唱シンフォギア

・一話

これは彼女たちが、空へと飛び立つ物語。

少女を助けるときに転んだ響が「生きるのを諦めない」を叫ぶのは、十二話と同じ意味合いか。

抑えられない破壊衝動が変身シーンで如実に表れる。
それをまた力ずくて強引に押さえ込んでいるのも。


・二話

響が歪んでいるというのなら、彼女を歪めたものを裁かねばならない。
歪んでいるのはこの世界だ。


・三話

翼もまた整理がつかない。
ガングニールを認められない。奏からの言葉が呪いである。

本来響は人一倍心の痛みに敏感なはずではあるが、ガングニールで「前向き」になってしまったがための土足で踏み込んでいく発言が見受けられるように考えられる。

世界中で太古の昔から観測されていたノイズ、を、さもよく知っているかのごとく気軽に話せるリョーコさんね。

OGAWAさん、けだしいい男である。

この電話でお互いにぶちまけていればどれだけ楽だったか。

みんなのアイドルぶどうさん。

ネフシュタンの鎧は翼にとって禊の対象、二年前の悪夢。


・四話

力は簡単に持てるものではないし、持ってるものでもない。
全てを失った奏はとうに地獄にいる。今更迷う理由がない。

奏という痛みを知っているからこそ、同等の痛みを抱えたものしか認められない。
翼にとってはある意味信仰対象だ。響と未来の関係にも近い。

代わりになる、と思ってしまう響はまだ翼も奏も、自分も未来もまだ知らない。

ガングニールを持つ意味を、不器用ながら。
やけっぱちも含まれているが、最後の最後、根っこは翼も自分自身で痛みを抱え、誰かの痛みが少しでもなくなればいいと思っている。

世界に一人ぼっち。
フィーネ。どれだけひとりぼっちだったのやら。

学費、負担。

変わる勇気と、変わらない想いと。

修行&修行。飯食って映画見て寝る!!!!


・五話

これ拷問にしか見えないけどネフシュタンの鎧除去してるのかってー。
フィーネならもっと上手にできるんじゃないですかね……

この政治話がシンフォギア、というかWA世界の描写からあった奥行き。

翼もそう、自分の人生に、歌に、意味や価値がないと思ってしまった。奏を救えなかったことで。

「複数のグループ」からの犯行声明。
アメリカ政府が濁したのか、フィーネの手引きもあったのか。

OGAWAさん、「怖がりなだけですよ。本当に優しい人は他にいます」ってのは誰かのことを指していたのかな。

リョーコさんでもありフィーネでもある「やりたいことを、やりたいようにやってみなさい」。

デュランダルに引っ張られて解放されるのは、響の内面でもあった。


・六話

化け物という評が得てして正鵠。
精神の怪物である。

世が世なら、ソレスタルビーイングであるクリスちゃん。

未来が陸上部をやめた原因は、二年前の事件以来響に起こった出来事が原因だろう。

広木大臣を消して、カ・ディンギル設計の詰めという感じで。

笑顔で寂しさは消えないんですよ未来さん。

酷いなんて次元を超えた汚部屋。
せめて飲み物は片そう。

二年前の事件までも、健やかな子であったろうけれど。
その健やかさが歪められた結果の成れの果て……それでも、響のしている人助けは間違っていないといつだって言ってあげたい。
一番それを言ってあげたいのは未来であるだろうけれど、未来もまた二年前に囚われて。

覚悟。守りたいもの。
そして私という音響き。

頭沸いてるカッコよさの自己紹介である。

通じ合えない痛みを抱えたクリスにとって響の言葉は払拭したい汚泥そのものだ。

固定できないなら解放しちゃえばいいんだ!
素晴らしい逆転の発想。

遠くへ行ってしまった響を見つめることしかできない未来。

・七話

戦場で敵を眼前に無防備。
舐め腐ってると思われても仕方ない。

「あたしに歌を歌わせたな……あたしは歌がだいっ嫌いだ!」
という一言がクリスの心情を最も端的に表している。
歌で不幸になったのだ。歌を好きになれる道理はない。

翼の本領発揮。
防人の剣は、誰かを守るためにこそ力を発揮する。

世界に一人ぼっちのクリスちゃん。
それは、辛い。
どんな思惑があったにしろ、フィーネとの繋がりが唯一だったのだから。

体組織と融合、そして可能性。

未来はまあ怒るというか、これもまた整理がつかない。
響から聞きたかったというのもあるし、もちろん話せなかった理由も察してはいるが。
落ち着く時間が必要だと、大人はそう思うのかもしれない。
けど彼女たちにとって大事なのは今現在の思いである。

ただのいい子である、クリスちゃん。
家族、か。

喧嘩しちゃうけど仲直りするから仲良し!
からのこのギスった空気。

フィーネさん一人語り。

間を置くと、響に対しての怒りではなく、響きが好きな未来でいられない自分への嫌悪に変わる。
変わらないではいられない。


・八話

シンフォギアをまとってない状態のクリスに対してノイズを放つという行為の意味。

看病されていたときのクリスは悪夢でも見ていたのだろうか。

行きずりの他人のほうか話しやすいこともある。

響の生き方を肯定する翼。翼の歌を肯定する響。
お互いにとって、それはとてもあったかく。

よく見るとふらわーのおばちゃんのところに仏壇があったか。
誰のかまでは判別できないけれども。

このときの未来はクリスが響と戦闘していた相手だと気がついていない、はず。

まさしく、警戒警報なんて知らずに生きてきたクリス。

OTONAの神業。
この世界最強は伊達じゃない。

これだけの数を近接起動しながら高速で殲滅するクリスの戦闘技術も尋常ではない。

未来も、覚悟をしたいのだ。
響と共にいていいと自分を肯定するために。響と一緒に背負っていくために。

「じゃあなんとかして?」
助けられるほうも一生懸命。

ここで初めて、シンフォギアによって行ってきた、一人でできる人助けを「思い上がり」と気付く響。

惨劇を生き残った負い目も確かにあったのだ。
それでも、と。

助けたいと思う気持ちは嘘じゃない。

「私の友達だもん」
そう言いたかった響、そう言われたかった未来。

怖かったのは、響を失うこと。響と共に歩めないこと。

クリスを友達と呼んでくれた未来に対して、弦十郎さんは何を感じたんだろうな。


・九話

機械弄りするぐらいバイクには愛着ある翼さん。
鼻歌も出る。

「ただいま、奏」
ツヴァイウイングとして、いるべき場所に戻ってきた実感か。

学校の真下にある地下施設&シェルター。

翼と未来のシンパシー。
響という強烈な歌のおかげか。

リョーコさんは本当に恋愛百物語だな。
あきれちゃうぐらいに一途(何千年)。
恋するパワーはすごいよね、聖遺物の研究を始めたのもそもそも……ね。

諜報はお手の物。
弦十郎さんは野良猫の元へ。
あえて足音を立ててずかずかと上がりこむのは、敵意のなさを伝えるためか。

「大人の務め」
大人が何をしてくれると、独りぼっちのままのクリスは放つ。
これ以上言葉で返すことはできない。
行動で伝えるしかない。

気合はいった翼さんのカジュアルファッション。

防人であるがゆえに、忘れてはいけない日常。
守るべきもの。
守ったもの。

怒りに身を任せればアームドギアなんて!
はある意味真実か……はてさて。

恋の桶狭間。
それ以外に説明は不要。

知らない世界。
なんかではない、と響は伝えるために。

楽しかったもの疲れたもの、それら日常全てを支える人々も、翼が守った世界の一部である。

二年前の会場。
それは越えていかねばならない過去であり、決着をつけなくてはならない記憶でもある。

翼の「日常」を、守る人もいまは確かにいるのだ。
かつてきっと奏も、同じ気持ちだったのだろう。

クリスを助けに入る響は、かつてのシーンの焼き直しのようでもあり、弦十郎さんが行ったことと同じなのだろう。
人助けに理由はないのだ。

そう、翼も根は同じ。歌が好き。
「歌で世界を救いたい」。
輝くステージの上で、祝福と共に過去の赦しを。

クリスがいまだ囚われている感情はその相対。
「歌で世界を救えなかった」。だから歌が嫌い。
よどんだ路地裏で迷いながら、誰にでもなく涙する。


・十話

もう隠すこともないリョーコさん。
ネフシュタン強いです。

リディアン校歌。
安心していられる場所の象徴。

フィーネを追ったクリス。
同じくフィーネを追っていた二課。

「どうなってんだこいつは」「衝撃は発剄でかき消した」

「あたしは両親が大嫌いだ」
そう言わなければまともでいられなかった。
世界を憎まなければ、生きていけなかった。

大切に思っていたことなんて、歌で世界を救ってほしかったのだって。
クリス自身が一番強くわかっている。

世界に一人ぼっちではないと、繋がりを次代に伝えてあげられるのも大人の務めだ。

カ・ディンギル。
古代シュメール語とな。

超大型の飛行タイプが四体。
響と翼で掃滅するには、さすがに非効率が過ぎる相手。

未来が守る、響の帰る場所。暖かい陽だまり。
助けるほうも、助けられるほうも一生懸命。

流れ星の約束も、まだ果たされていないのだ。

罠だとしても、二課の機能維持に必要なスカイタワーは防衛しなくてはいけない。
マネージャーモード解除のOGAWAさん。

ヘリから落下しながらの詠唱⇒ぶち抜きコンボ。
状況に即応した戦闘を実現できるようになっている響。

「防人が後ずされば、それだけ戦線が後退するということだ」
戦場での心構えだろう。

助っ人参上。
超射程広域戦闘においてイチイバルの右に出るものはいない。

否定してやるのはこの世界か、それとも。

アームドギアを持たない響の、繋いで束ねる力。
このバカに当てられた人は沢山いますね。

「あたしの命は安物じゃねえ」

守ればいい「だけ」のこと。
安い。
繋ぎ繋がれ、託されること。
もう世界に一人ぼっちではないのだ。

「やっと見つけた本当の夢」

スカイタワーは無事。そして襲撃されるリディアン。


・十一話

眼前にするノイズの脅威。
人は、無力だ。

実体化しているノイズならエレベータ内に入ってこれない。

カ・ディンギルを突き止めるOGAWAさん有能。

バク宙しながら心臓に三発。
たいがいニンジャである。

本当のことが言えなくても、誰かの命を守るために。

OTONA参上。

弦十郎さんはまだリョーコさんを信じている。
甘い人だ。

でも戦闘力は世界最強なんですよこの人。

腹の傷は応急処置でなんとかなります。

メインシステム設計者が背信者。
そりゃあ、対応もできない。

崩壊したリディアンに駆けつけた三人。
地下に誰かがいることも、まだ知らない。

デュランダルを守ったと共に、融合症例を守っていた。

過去からよみがえる亡霊。

あきれちゃうぐらいに一途なフィーネの本領発揮。
カ・ディンギルのお披露目、そして役割説明。

「なんでさ!」

三分割同時変身。

独立した区画の電力で情報収集を。
オペレータコンビもたいがい優秀。

無言の連携を果たす三人。

目くらましからの高速戦闘に加え防御中に響の一撃。
からの本命。

安くない命のはずだろう。
夜光に輝く蝶は、脆く美しく。

「歌で世界を救い、平和を掴んでみせる」
歌が大好きな、雪音クリスの本心。


・十二話

特殊OP。
ED曲、クリスの夢と理想からの導入。

大人は大人で、無力さをかみ締める。

リディアンを失い、クリスを亡くし。
響の中の衝動が塗りつぶしていく。

フィーネの安い挑発。
ロードブレイザー。
ナイトブレイザー。

ガングニールに翻弄される人間を観察していた。
それはもちろん、フィーネの夢のためでもある。

抑えきれない破壊衝動。
一話からすでに見受けられていた、必死で押し留めていた響の内面。

「誰かなんとかしてよ、怖いよ、助けてよ……死にたくないよ」
人の本心だろう。

翼の決意。

響の暗闇も受け止める。
不器用な人だ。

束ねて繋げる力。
きっと響だってずっとそうしていたいと信じて。

「どこまでも剣と行くか」
人の不和を見てきたフィーネだからこそ理解できるし、だからこそ否定する。

けれどフィーネも、不和ばかり見てきたはずではないのだとしたら。

アースガルズの三重結界。
天の逆鱗も囮。

お前を倒せば、と言っておいてのカ・ディンギル狙い。
クレバーだ。

防人の決意と覚悟。
再び。

未来、クリス、翼の喪失。
響にはもう何もない。何も。
陽だまりも、友人も、憧れた人も、支えてくれた人も。

世界に一人ぼっち。

フィーネにも確かにあるのだ。
胸の中に秘めた想いが。

響が頑張っているのに、その友達が頑張らない理由はない。
誰も彼もが一生懸命。

絶唱のバックファイアをどれだけ抑えられるのか。
Gに繋がるお話。

聞こえてくる校歌は、かすかに残る陽だまり。
帰る場所を、守ってくれている。

だからまだ歌える。頑張れる。戦える。

立ち上がる響は、一人じゃない。

一話で転んだ響が諦めずに助けた、少女からまた響へと届いた歌だ。
確かに繋ぎ託されている。


・十三話


エクスドライブモード。
シンフォギアにこういう機能を残したのは、フィーネかリョーコさんか。

街中を埋め尽くすノイズ。
しかし不安はない。

響を受け止めた翼にとっては、「どうでもいいこと」なのだ。
共に戦うものとして認めているのだから。
信じていたから。

First Love Songは、誰がために奏でられて。

ネフシュタン&ソロモンのW融合。
そしてその手にはデュランダル。

ギアで完全聖遺物に対抗できると思うてくれるな。
つまりそれは、完全聖遺物ならネフシュタンを何とかできるということであり。

デュランダルを掴み取る響。
それは響自身の戦いでもあり。
応援するみんなの戦いなのだ。

自分を信じられるなんて、響の過去を鑑みればとても、とても。
それでも。
陽だまりに翳りなく。
一人じゃないから、自分を信じてくれているひとがいるから。

スクリューボール響。

きっとわかりあえる。
不協和音だけを奏でてきたはずではないのだから。

月落とし。

そして、まず真っ先にフィーネに伝える響の胸の歌。

本当は誰よりも人を信じたかったのかもしれないフィーネ。
数千年のときを経て怪物と成り果てたのかもしれないけれど、それも人の一部なのだろう。

なんとかしてくるから、生きるのを諦めないで。
そして彼女たちは空を飛ぶ。

「もっと歌いたかった」
三人誰もが思っていることだ。

それでも、これからの未来のために。
躊躇うことなんてない。

臨界まで引き出された絶唱の力を支える、紫紺の温情。
流れ星、落ちて燃え尽きて、そして――

ノイズの恐怖がなくなったわけではない。
人はその中で戦って生きていくしかない。

本当のことが言えなくても、嘘をついても。
ぶつかりながら喧嘩しながら、信じ信じられ、繋ぎ繋がって生きていくのだ。

決して歌を絶やさずに。

2015年7月3日金曜日

好きなものを残しておく20150703

twitterに投稿しにくい長文のネタバレを気にしない日記をこちらに。



◆放課後のプレアデス

http://sbr-gx.jp/
全12話見終わりました。

youtube版を元々見ていたけれど、ぶっちゃけそれほど興味はなかった。
ただ、仕事中にラジオを聞くことが常態化しているので、新アニメのラジオをザッピングしているときに久しぶりのタイトルを発見。またパーソナリティが好きな声優さんだったために聞いてみたところ、ものの見事に面白すぎるラジオだったことで「ラジオを聞くために」アニメ本編を視聴することに。

というかあれだ、youtube版を見ようとしたのも大橋歩夕さんが主演の一人だったからだ。

youtube版のHPが懐かしい。
http://sbr-gx.jp/site/main.php


正味なところ、序盤数話(一区切りとなる『第6話 目覚めの花』あたり)まではそれほど自分の中で盛り上がるでもなく、よくある今風の魔法少女物で各個の問題を解消しつつ中盤の山場を越えるといった構成だったので、そこまで真剣に見ていることもなかった。

けれど、問題が解消されるにつれて仲良くなる五人の少女たちが、この先に待ち受けているのは絶対的な別離であるということが明確に描写されるようになってきてからが面白かった。

会長ことプレアデス星人に見出されて集まったそれぞれ違う世界線の少女たちは、会長の目的であるエンジンの欠片を全て集めると元いた世界線に戻ってしまう。

この世界でどれだけ親しくなっても、なかったことになるのだ。

主人公「すばる」、パートナーである「あおい」、役割的にヒロインである「みなと」。
三者の思惑が絡み合って、着地点を安易に予測させない形になってきたのが9話『プラネタリウムランデヴー』までのお話。

そして10話以降の圧縮された熱量が素晴らしい。
なるほどガイナックスだ。

元の世界線で未来がなかったみなとはなんとしてでもエンジンの欠片を利用して世界線を越えて宇宙を超えて、未来を得ようとする。
「君は残酷だね」
何度もみなとがすばるに対して放った言葉だ。

対するすばるが最終的に出した答えが本当にヒーロー的だ。
要約すれば「どうなるかなんてわかんねえけど俺を信じろ!!」、みたいな。
すごかった。男前だった。

すばる絡みのシーンで一番本編中の印象に残っているのが、答えをみなとに伝えるちょっと前にあった自販機のシーン。
会長が少女たちを呼び集めていた世界にあった自販機では好きだったいちご牛乳が売られていたのだが、元の世界に戻ってくると商品入れ替えでバナナミルクになってしまっていた。

温もりのなさというか、ほんの少しのとっ掛かりすら取っ払われてしまったようななんとも哀愁漂うシーンなのだが、すばるは手を伸ばす。
ボタンを押して出てきた商品は、大好きないちご牛乳。

パッケージだけが変わって、中身の入れ替えが終わっていなかったのか、それともたまたまひとつだけ手違いでまぎれてしまったのか、それはわからない。
そんなことはどうでもいいのだ。バナナミルクを押して、出てきたのはいちご牛乳なのだ。

実際に掴み取るまでは、未来なんて確定していない。そうすばるの背中を押すには十分に足る理由だった。

アニメ随所に宇宙の法則や物理法則なんやかんやを盛り込んできたプレアデスならではの表現だなと思ったし、純粋にすばると共に心が熱くなるシーンだと思う。


構成的にはよく見られるというか、昔のアニメの主人公とヒロインの性別をひっくり返した感じではあるのだけど逆に言えば王道というか安定感はある。
そういった意味でも1クールで非常にまとまっていて、全体的に引き締まった無駄のなく、それでいて余韻に浸れるストーリーだったというのが個人的な総括。

OP曲、Stella-riumはいい曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=GNkPJvVEm0s&feature=share

サビに入るときにぎゅっとシャフトをすばるが握り締めるシーン、実にスクライド的な握り締め方でいいと思う。
MP3購入しような。